大槌町「安渡第二」 2013/9/14

参加ゼロだった浄土ヶ浜仮設を出て、大槌町に向かいました。
途中、浪板(吉里吉里第二)に立ち寄って、S姉さんと待ち合わせ。先週の米子で物販した際、完売したミサンガの売上金をお渡ししました。
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ViViたる金額でしたが、とても喜んでましたよ!
はりきってまた作るそうです。楽しみ!
16:00-17:00 安渡第二
この日、安渡には支援物資として送られてきた荷物のうち、古い着物を持ち込みました。送り主の方のご希望で、想い出のある遺品をほどかないで(手芸用品じゃなく衣料品として)使ってくださる方に渡すように、とのことだったので、お名前や背景がわかっている安渡の方にお渡しをしようと思っていたのですが。
・帯が無い
・置くところが仮設には無い
・着ていく場所が無い
など、私が思っていたよりも冷めた反応‥あら、これはマズイことをしたかも?帯、あるんですけどね‥。でもいざ荷物を出したら、この様子。
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ちらほらと
「これ、持って帰ろうかな」
と言う方も出てきましたが、そういう人に向けて
「あんた、持ってかえってもしょうがないでしょう!いいから!」
と制止する人が。言われた方はこっそり荷物にしのばせました。
「先生(私のことです)、ここにこんな立派なものを持ってきても誰も着ません。もっと有効活用してくれる人がいる場所に持っていってください」
とピシっと言われました。反論はせず、その方が帰ってから(途中で用事があると退室されました)また皆さんに着物を見ていただきましたが、すっかり意気消沈‥仕方なく、普段通りの歌を始めました。
歌を歌い終わって、我々も帰ろうとした時に
「‥ちょっといい?」
と一度部屋に帰ったはずの方が来ました。
「さっきは言えなかったけど、私は自分で仕立て直しができるから‥いくつか欲しいんだけども」
「ああ、それはもう!お好きなのを持っていってください!」
その方はとても良い表情で品物をゆっくり選び、持ち帰っていきました。
被災者間での格差、ということばを聞いたことがあるでしょうか。同じ津波の被害にあった集落でも、家を流された人と流されなかった人。亡くなった家族がいる人といない人。仮設住宅に入っている人と別のアパートを借りている人では、気持ちの持ちようや生活の立て直し方が違うため、気持ちのすれ違いが生じて不幸な感情のやりとりが生まれてしまうのです。
今回、安渡第二の皆さんが揃ったところでいっせいに着物を出したところ、とても大きな抵抗感が見てとれました。もしかしたら個別にこっそりとお渡しをした方が良かったのか、それとも‥私もまだまだ迷いがあり、正解と言える配り方には達していません。もっとじっくり、考えてみたいと思います。

コメント

  1. よしえ より:

    難しいですね。被害の程度と心の痛みが同じともいいきれず。
    自宅になんの被害がなくてもご家族をなくして苦しんでいる方もいるし、支援の物だけでなく、自分の立ち位置にも悩みが深いです。

  2. 智田邦徳 より:

    よしえさん。
    家が流されてなくとも、つらい思いをした人、苦しい生活を強いられている人がたくさんいますね
    ひとつのものさしで測って、判断することの難しさを感じます。そもそも、人のつらさはものさしでは測れないものですけどね

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