宮古市きれまち仮設や田鎖、藤原三丁目などあちこちのサロンへ頻繁にご参加くださったご夫婦が、昨年災害公営住宅へと転居。その後、旦那さんが体調を崩し、奥さんが何度か実田仮設でのサロンに顔を出してくださっていたのですが、先日お会いした際に是非お見舞いしたい旨をお伝えしたところ、快く迎え入れてここでご報告いたします。
ご夫妻に初めてお会いした日のことを、今でもはっきりと記憶しております。2012年7月7日、宮古市「きれまち」仮設で行ったサロンです。この仮設は初回が参加者ゼロ、二回目が未就学児童だけのセッションだったので、三回目にして初めて大人の参加者があったので印象に残っております。その三回目も、前半はずっとおばあちゃんと孫の女の子二人を相手に、楽器を使った活動を行っていたのですが、終盤にひょっこりとご夫妻が談話室に顔を出して、我々の様子をご覧になったのが最初です。
当時の写真。この女の子たちも、今ではすっかり大きくなっていることでしょう。元気かな?
初日に旦那さんがつぶやいた感想が
「これまで、仮設を訪れた音楽家たちは用意してきた曲しかできなかったけど、あなたは言えば何でも演奏して歌えるのがすごい。こういう慰問を待っていたんだよ」
というもので、非常に嬉しかったです。音楽療法士の強みは、即興性や柔軟な対応なので、初めてお会いした人や初めての場所でのセッションでは威力を発揮できるのです。
さて、ご自宅へお邪魔してのサロンは、これまで旦那さんが我々に課題として出してきた三橋美智也、小林旭、芹洋子といった流行歌を、お弟子Yこと山崎尚子が歌うといったものでした。そして彼の生い立ち(樺太で育ったエピソードや、岩泉町の生活についてもうかがうことが出来ました。被災地支援をきっかけにつながったご縁ですが、こうやって個人的な訪問が可能になるほど関係性を構築できたのだなあ、と私自身も感慨深かったです。
午後は宮古市文化会館で開催された、学校保健会研究大会にお邪魔して、お話をしてきました。
貴重な機会をいただき、関係者の皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
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