宮古市「愛宕小」「高浜」2016/9/4

いつも宮古市の仮設巡回に出発するのは朝8時過ぎですが、SNSや知人からの忠告で

「宮古市から釜石経由で花巻へ行くのに5時間かかった」

「遠野インターまで数珠つなぎで車が動かなかった」

などと知らされて、活動開始時間に間に合わなくなったら大変!とビビった結果、我々が出発したのは朝5時過ぎでした。8月30日夕方に初めて太平洋側から岩手県に上陸した台風10号による爪あとは、三陸沿岸と北上山地に甚大な被害をもたらし、途中休憩で立ち寄った大槌町の浜辺も流木でこんな感じに。

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8時半には宮古市内に入ったのですが、聞いていた通りに藤原、向町、築地、宮町、小山田地区では道路が大量の泥濘に覆われて、家屋からは泥をかぶった家財道具が運びだされていました。我々も御世話になっている宮古市社会福祉協議会ではボランティアセンターが立ち上げられて、日曜日ということもあってか大勢のボランティア希望者で溢れかえっていました。

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河川敷は見るも無残な姿に変わり果てていました。

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石階段もひび割れた泥に覆われております。

午前10:30- 愛宕小

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9時過ぎにお邪魔したのですが、既に住民のKさんが台所で何やら作業中‥今回の台風被害について色々とお話を伺うことが出来たのですが、Kさんは強風が一番ヤバイ時間帯に隣接する愛宕小学校体育館に非難。でもむしろ避難所のほうが怖かった(雨漏りと停電)そうです。台風被害から数日を経ていましたが

「昨日、やっと愛宕小仮設から出て泥の被害がひどい国道を見てきた」

とおっしゃってました。やはり2011年の東日本大震災を思い出してしまい、色々と恐怖が蘇ってきたとのことです。

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開始時間までには4名の方にお集まり頂き、世間話をしながら「歌と体操のサロン」を実施いたしました。町中の災害公営住宅に引っ越したMさんは

「駐車場にも泥水が入ってきて、昨日今日と住民が中心になって片付けを行っているんだけど、上の階の人たちは他人事なのか出てきてくれなくて‥でも学校に入る前の子供たちが手ぬぐい持って泥を拭いてお手伝いしているの見ると、なごんだ」

と教えてくれました。膝が悪いMさんは整形外科のクリニックが被災したことで、これからの診察や薬の処方がどうなるのか‥と心配なのだそうです。

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スティックを使ってリズム打ちしながら懐メロを歌った後、何とまた!Kさんがお手製のラーメンをふるまってくださいました。これがまた絶品なんですよ!アシスタントなすちゃんは有無を言わさず大盛りでしたが、ちゃんと完食しました。糖質制限の真っ最中だったので、食後は外のベンチで急激な血糖値上昇をおさえるため横たわっておりましたが。時間ギリギリまで皆さんとお茶飲みながら宝くじの話と(何故か)世間の覚醒剤乱用について盛り上がりました。

午後13:30- 高浜

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午後の高浜仮設では、いつもどおりのメンバー(孫世代含む)でクイズを中心に活動をいたしました。

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こちらでも、お二人のご自宅(災害公営住宅)付近まで土石流がきて、間一髪だったと聞きました。高浜では山を切り崩して工事をしている最中なので、地盤が緩かったことや、山の斜面が急な地形だったこともあって、大変だったのだと知らされました。

「津波の時に海から来た泥とは、全然質の違う泥でねえ。細かいのよ!晴れて風が強い日には、目をあけていられないくらい粉塵が舞って大変」

お孫ちゃんが通う児童館も、泥で入り口が塞がれたのだと聞きました。でも、濁流になった道路を見て

「明日、私およいで学校行けるのかな」

とちょっとワクワクしたんだそうです。うーん、大物!

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9月3日に開通すると告知されていた国道106号線の蟇目~茂市ですが、閉伊川の水位が一向に下がらず土嚢が流されてしまうなどの影響で、しばらく開通の見通しは立たないようでした。復興工事に携わる皆さんが懸命に作業を急いでますが、致し方ありません。我々は帰りも釜石と遠野を通って盛岡へと帰りました。作業員の皆さん、自治体職員の皆さん、ボランティアの皆さん、本当にお疲れ様です。そして被災した住民の皆さまには早く元通りの平和な日々が戻ってきますように!

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