午前10:30-11:30 藤畑
とても良い天気だったので、各部屋の皆さんは窓から洗濯物を干していました。でも人が見当たらない‥ひっそりとした中、お一人の方が声をかけて下さいました。
「今日はお盆前で墓掃除に行った人とか多いから、多分誰も集まらないこったよ」
その方は毎回ご参加して下さっている女性でした。彼女もまた、11時から津波前に住んでいた集落まで出かけて、お墓掃除をするとのこと。
「支援物資の靴下やタオルを持ってきたので、良かったら中に入って選んでいただけませんか」
とお誘いしました。歌は歌いませんでした。
20分ほどしてから女性のお嫁さんもいらして(談話室となっている空き部屋の解錠や施錠をまかされているのだそうです)、しばらくよもやま話などしました。妹の赤ちゃん(生後三週間)の画像を見せたら
「ええ、これで三週間?ずいぶんはっきりした顔だこと!」
とびっくりされました。
ご家族の話もたくさん出て、それぞれ皆さん未来に向かって進み始めているのだなあと実感しました。
この後、どなたも来室しそうになかったので、お二人がお墓掃除に出るのと同時に仮設をおいとまして、近所の荷竹仮設へ言って手芸材料のフェルトを置いて来ました。いつお邪魔しても、皆さん必ずいて作業しているんですねここ。
午後 13:30-14:30 高浜
昼休み時間、早めに到着して談話室に入り、手芸材料など支援物資を机に並べてました。手芸の先生Sさんがいる高浜は、どんな小さなはぎれも難しそうな道具も、必ず有効活用して素敵な作品に仕上げてくれるので、持っていき甲斐があります。ついつい、荷物が大量になります。
ん?新たな作品?
近くで見たら、毛糸で作ったタコ?でした。斬新!!
Sさんのお宅には男性一人、女性一人のお客さんがいらしていて、荷物運びなど手伝っていただきました。聞けば、もう閉鎖されたかわいキャンプ(廃校になった山村の小学校を利用した震災ボランティア宿泊施設)で高浜にいらして、その後も交流を続けているお二人でした。男性は九州から、女性は愛知県からいらしたそうです。
‥よくよく拝見したら、男性は以前西が丘でお会いした事がある!記憶蘇って来ました。2012年3月3日以来の再会です。
女性のかたからは
「かわいキャンプのスケジュールに、いつも音楽療法ってあるから気になっていたんですよ。今日参加できて良かったです!」
と言っていただきました。
また、男性のかたからも
「あの時、音楽を通じて仮設の皆さんが一体となって大笑いしていたの今でもおぼえてますよ」
と言っていただきました。
かわいキャンプの利用者同士で、その後も連絡を取り合い、こうやって再び被災地に足を運んでくださっているそうです。そのお気持ちがとても嬉しいです。閉鎖されたのが残念でしたが、確実に震災後にまかれた種は全国あちこちで成長しているんですね。
この日、私は高浜の方から
「ごせやぐ」
「りんきいやぐ」
という言葉を教わりました。
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