16:00- 小槌第二十
最初に来て下さった方は、仮設の方ではなくて近所にお住まいの方だそうです。
「まだ誰も来てないの?」
と言われ
「そうですね、いつも夕食の用意する時間帯だからと注意されてはいるんですが」
と答えると
「平日の午前中ならきっと来るよ!」
とアドバイスをいただきました。
実はこの日の午前中に訪問した、宮古市の中里団地で楽曲リストを全て配布してしまったので、小槌第二十の皆さんにお渡しするぶんがなくなってしまい、選曲は昔ながらの床に並べた歌詞のタイトルを確認していただく方式になってしまいました。
お一人、目の不自由な女性がいて
「見えないから、私は(選ばなくても)いいわ」
とおっしゃっていたのですが、タイトルを順番に言っていると、昭和20年代の歌なら大丈夫らしく、お好きな歌を教えていただけました。
※ここから先の記述は実際に参加された方の発言ですが、きつい冗談に思える方がいらしたらすいません。
あてふりでいつも使っている「一週間に十日来い」という曲をリクエストしていただいたので、歌う前にクッションとして
「皆さんはさぞや、大槌町で“見れば見るほど良い男”をたくさん見ていらしたんでしょうね」
と投げかけたところ
「良い男はみんな、津波で流されましたー」
「不細工なのも、みんな流されましたー」
「残ったのは、ジジイばっかりでーす」
と言って、皆さん大笑いされてました。
これまで何度も被災した皆さんの冗談には触れてきましたが、この流れに対してさすがにどうかえしていいのか分からず、苦笑いで誤魔化してしまいました。ああ、とても太刀打ちできない‥。
この他にも、参加してくださった方に
「良かったらお名前をノートにご記入いただけますか」
と頼んだところ
「部屋番号も?」
と聞かれ
「できればお願いします」
と答えましたが、さらに
「前科も?」
「あたし、前科四犯なのよねえ(笑」
みなさん大爆笑。あああああああ、本当に太刀打ちできません。
この明るさ、屈託の無さ。
被災地支援を初めて二年以上は経過してますが、私はまだまだ修行が足りません。精進します。
コメント
漸く落ち着いた頃でしょうか?
しかし、復興はこれからでせふか本格的な
宮川聡さん。
コメント有難うござゐます。
本格的な復興になるか否かは、自治体含め地域全体の問題では無いかと思ふところです。これからに期待しておりまする。