盛岡市から宮古市へ向かう106号線は、現在あちらこちらで道路工事をしていて、最短1時間半で到着するはずが2時間みないといけない状態です。道路をメンテナンスするのは必要ですが、どうしてこう同時多発的にやらなくてはいけないのか、とブツブツ文句も言いたくなる今日この頃。
寒い中、工事に従事する皆さんは本当に御苦労さまです。
午前10:30-11:30「なかよし公園」
談話室に入ると、すでに数名の方がスタンバっておられました。
開始までまだ時間があったので、昼時間あちこちにお届けする手芸の材料(明日の記事でご紹介します)を広げて整理していたら、住民の方が興味深そうに
「何それ」
と質問してきました。
「実は某仮設で盛んに行われている手芸の材料を、Twitter等で全国の皆さんにご紹介したところ、心ある方数名から材料を郵送していただいたので、ここが終了したあとに届けに行くんです」
と説明しました。
「へえ、他の仮設ではそんな活動してるんだ」
「うちは誰も教えに来てくれないよね」
「定期的に教室開いてくれるといいな」
「でも、どこにどう頼んだらいいか分からないし」
イベントや活動のコーディネートは宮古市社会福祉協議会にある生活復興支援センターの管轄であること、私の音楽療法もここに依頼して組んでもらっていること、もし仮設の皆さんから要望があるなら問い合わせてみると良いかもしれない、と私見をお伝えしました。
皆さんが口々に言う
「売り物にするかどうかは別にして、私たちはクオリティの高いものを作りたいという意識があります。現地まで足を運んで教えにきてくれる方がいるなら、どんなに有難いことか!」
という言葉が胸に突き刺さりました。
今、この時点で必要な支援の具体的な形、というものが見えた気がしました。
音楽療法は皆さんからの積極的なリクエストを中心に進行して、無事に終了しました。
午後13:30-14:30 「あゆみ公園」
避難所時代からずっと音楽療法に参加してくださっている男性が、談話室の前で待っていてくれました。
元々こちらの方ではないのですが、数年前に移住してお店を経営していて被災なさった方です。近々、元のお店のあった場所でまた再開されるとのこと。仮設を出て新たなスタートというめでたいお話を聞いて、我々も嬉しくなりました。
まだ仮設から出る目処がたっていない他の参加者からも
「おめでとう」
「また遊びにきてね」
とあたたかい励ましの言葉が出ました。
歌はほんの数曲しか歌いませんでしたが、かわりに皆さんのこれまでの辛かった体験、嬉しかった思い出などを聞く貴重な時間となり、多くの学びを得ました。
いつだったか、とある場所でとある方から「死にたくなったけど、仮設にいたら仮設の皆さんに迷惑がかかるし、車にひかれたら運転手さんに迷惑がかかるし、どうしようもなくて真夜中に数時間もあてどなくさまよったことがある‥」という思い出話を聞いてどうしようもなく胸が締め付けられる思いがしましたが、そんな辛さを乗り越えて明日に向かって歩き出そうと皆さん必死です。
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