宮古市の巡回を終えて、そのままトヨコさんと大槌町へ移動。初めての被災風景を車窓から眺めながら、トヨコさんがぽつりと
「テレビでしか見たことなかったもんねえ」
としみじみつぶやきました。同じ岩手県に住んでいても実際に足を運んだことがなく、こうやって3年たって目の当たりにすると、いろいろと胸に去来するものがあるようでした。
小槌第二十の集会所で準備をしていると、いつぞや襲来した小学生軍団がよりパワーアップして乱入してきました。見慣れない子供もちらほら。相変わらず元気いっぱい生意気盛りの暴れん坊たちでした。
子供たちの矢継ぎ早なリクエストに光の速さで答えるわたし。
大人たちの来訪と共に、子供たちは遊びの場を外へと移しましたが、その姿を見ながら住人の方が
「あの新しい子供たちは、新規で入居した一家の子たちだよ」
と教えてくれました。今、この時期に仮設住宅へ転居してくる人がいるんですか?とびっくりしましたが、遠方の自治体から応援で派遣された人が住んでいた部屋に、バトンタッチで入居したのだそうです。あの子供たちは沖縄から!来たんですって。
音楽療法の時間、初めて見るトヨコさんに興味津々の住民の皆さん。
「看護婦さんなら、血圧とか図ったりしないの?」
「私、そういうの忘れてすっかり歌を楽しんでたわー」
初対面なのに、すっかり打ち解けて大笑いしていました。トヨコさん、またご一緒しましょうね。
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