東邦音楽大学新大塚校舎にあるエクステンションセンターで、児童を対象とした音楽療法についての講義を担当しました。もう何年になるんでしょうか‥年に一度の新大塚、今年も旧友・平田紀子さんがお手伝いに来てくださって、3時間半の長丁場を何とかつとめることが出来ました。
お集まりいただいた受講生の皆さんはピアノの先生、リトミック講師、臨床心理士など様々なお仕事をされていて、日常的に子供と接している方々でした。パワーポイントなどをプロジェクターで皆さんにお見せしながらの授業だったので、パソコンのメモ帳を使って「話しつつ書く」方式で進めました。ちょこっと、そのメモを掲載しますね。
幼児教室のプログラム(例)
1.導入部分
→着席した状態で、一人ひとりの名前を呼ぶ活動、
指示をして手をたたく活動を歌にのせる 曲)KASUMI
2.楽器演奏(いちごやバナナのシェーカーなど)
(1)幼児の前に楽器を全て並べる
(2)一人ひとり、順番に名前を呼ばれたらそこから選び取る
(3)一人いっこの約束
(4)全員分おわったら、今度はお母さんのぶんをとってきてあげる
→この日は「おもちゃのチャチャチャ」を使用
他にどんな曲がふさわしいか?(受講生に質問)
「きらきらぼし」「山の音楽家」「幸せなら手をたたこう」
「手をたたきましょう」「双頭の鷲」「威風堂々」
「ミッキーマウスマーチ」「トルコ行進曲」
(5)友達と楽器をとりかえっこをしてみる
3.楽器演奏Ⅱ(卓上ベル)
「ド」「レ」「ミ」「ファ」「ソ」「ラ」「シ」「ド」の音階でどんな演奏が出来るのか?
(1)単旋律
・メロディをそのまま再現・裏でカウンターメロディ
・オスティナートやオルゲンプンクト
・クリシェ進行
(2)和声
・Ⅰ(ドミソ)トニック
Ⅴ(ソシレ)ドミナント
Ⅳ(ファラド)サブドミナント
みっつの音で三和音
※伴奏する際はあまり和声進行を忙しく動かさない
→インスタントサクセス
子供にとって到達しやすい課題を設定し
子供が達成感を得やすくする
ドミ だけでトニック(主和音)の雰囲気
→ルート音(根音)のド 長三度のミを乗せる
ドソでは?
ド(根音)と属音(ソ) 完全五度の関係性
長和音なのか短和音なのかがぼやかせるメリットがある
(受講生からバグパイプっぽいとの声あり)
ふたつのベルでの和音表現だと、三和音以外にも様々な
機能の和声を使用することができる
4.ゲーム
音楽療法は音の刺激(聴覚)だが、他の刺激
(視覚、触覚など)も取り入れる
視覚→色、フォルム、動き
触覚→温度、質感、人肌、圧力、風圧
嗅覚→花の匂い、臭いにおいも?
前庭感覚→毛布ブランコ、バランスボール、トランポリン、ブランコ
毛布ブランコではどんな楽曲が良いか?(受講生に質問)
「ゆらゆらゆれて、おそらもゆれて‥」童謡「ブランコ」
「ロンリムリムロンリムリム」湯山昭「山の幼稚園」
「まわれトロイカ」みんなのうた
指示理解を得る活動 曲)ヒコーキ
5.終結
(1)ふりかえり
→自分の活動、周囲の様子をもう一度繰り返して思い出す
(シェアリング)
(2)非日常空間の終結を印象づける
TEACCH(自閉症児のためのプログラムで使用するカード)の使用例について
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