大槌町「安渡第二」「吉里吉里第二」2015/3/13-14

13日13:30-14:30 安渡第二

「ほっとサポートセンター山田」を終えて、赤浜にあるイタリアンレストランに向かいました。噂に聞いた美味しいパスタとピザ…心躍る二人でしたが、なんと赤浜もかさ上げ工事のために閉店してました。残念。

いつもの喫茶店「夢宇民」でパスタを食べて、マスターに赤浜のレストランのことを聞いたら、どこかで再開するかもね、とのことでした。良かった…と思ったのもつかの間

「そういえば(あなた達がこれから行く)子ども夢ハウスはこないだの強風で飛ばされたらしいよ」

と言われました。と、飛ばされた?私の頭のなかには「カールじいさんの空飛ぶ家」が浮かびました。その絵面はメルヘンでしたが、多分実際はとても大変な惨事になっているのでは…と心配になりました。

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夢ハウスの前に、安渡第二のセッションです。午前中は大阪の大学生たちが来て、皆さんにたこ焼きをふるまってくれたそうです。一緒に食べたかった!と言ったら、食べ物から連想されたのかいきなり皆さんから

「…先生(私のこと)、痩せたよね」

とご指摘が。そうです、私痩せました、諸事情で。

「そしてお兄さん(なすちゃんのこと)、また太ったよね」

とご指摘がアゲイン。それは…知りません。気を取り直して、みんなで踊りを踊ったり、できたばかりの法人PV「モーニングポスト」をご披露したり、楽しい一時間でした。珍しく、男性支援員お二人もご参加くださいましたよ。人数は少なかったのですが、その分頑張りました。

来月になったら安渡の桜が咲きますが、残念ながらそれが見納めです。道路拡張のため、伐採されてしまうのだそうです。PVにおさめられた昨年の桜、貴重なものとなりました。

安渡第二の後、近所にある子ども夢ハウスに行ったら、家は無事でしたが、隣にあった物置小屋が消失していました。職員のYさん(この日はオフだったそうです)はちょっと意気消沈な表情でした…元気出してくださいね。休みにも関わらず、次々に子どもたちが顔を出してきましたが、あっという間に仮設の子の部屋にどどどと押しかけていきましたよ。

14日16:00-17:00 吉里吉里第二

先週、大船渡市で介護予防の音楽療法についてお話をした際、受講した大槌町の高齢者施設職員の方から話しかけられて、吉里吉里第二でずっとご一緒していたNさんという背の高い男性の話になりました。ここ数ヶ月、仮設の集会所にお見えにならないんですよねえ、と言ったらその方の施設に入ったと聞きました。カラオケがお好きなんですよね、そうそう南部蝉しぐれが特に…という話をしたのが記憶に新しいのですが、何とその晩になって吉里吉里第二のS姉さんから

「残念ながらNさんは入院先で亡くなったそうです」

とショートメールをいただき、私は腰が抜けるほど驚きました。大船渡でNさんの話が出たのは、何か虫の知らせのようなものだったんでしょうか。Nさん、いつも集会所のマッサージチェアで我々の到着を待って、南部蝉しぐれを三番まで歌って欲しいとリクエストをくれて、歌い終わるとすぐに

「女房が待っているから」

と帰っていった方でした。去年の夏以降、さっぱりお見えにならないので、S姉さんに何度かNさんはどうしているんだろう?と聞いたのですが、誰も外で見かけないから分からないとのことでした。

そして今日、吉里吉里第二で皆さんとNさんの話になりました。Nさんは数ヶ月も仮設住宅の自室で寝たきりになっていて、大変大きな褥瘡(とこずれ)が出来ていたのだそうです。そして即入院、ほどなくして亡くなってしまったとのことです。昨日のNHKニュースを我々は大槌町の民宿で夕飯を食べながらみていたのですが、宮古市の災害復興住宅で4名の孤独死が判明した、という内容でした。仮設ではなく、出来たばかりの災害復興住宅です。これから三陸の高齢者はますます支援と見守りが必要になってきます。

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活動の冒頭、Nさんへの追悼の気持ちを込めて「南部蝉しぐれ」を歌いました。三番まで通して歌わないと怒られるね、と言いながら。その後、アシスタントなすちゃんの素晴らしいラテンダンスを交えながら、時間いっぱい昭和の流行歌を合唱しました。合間合間に、お詳しい方から芸能ニュースを聞いたのですが、とある有名女性歌手(被災地に何度も足を運んでいる復興に熱心な方)が、泥酔してテーブルのものを全て床に落として帰って行って迷惑だった、という身も蓋もない情報まで聞いてしまいました。皆さん、容赦なくて素晴らしい。

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