大槌町「小槌第二十」2015/3/7

運転はいつもアシスタントなすちゃんの仕事なのですが、最近は宮古市→大槌町の道のりだけ私(智田)が担当しております。大槌町の帰りはもう暗くなっていて、しかも盛岡まで長い道のりなので、せめて…というのが建前なのですが(建前って)宮古市と山田町と大槌町の国道を南下する際に見える外の景色が、毎週ごとに変化していくのを目に焼き付けよう…という気持ちもあります。本当に、ここ数ヶ月はまったく目が離せないほどに!めまぐるしく景色が変わっていきます。まずは盛り土。モダンな古墳みたいに、スクエアなカタチに土がどんどん盛られていきます。そして道路。山田町のどまんなかを貫く国道が、先週と違うカーブを描いてました。最後に家。どんどん、新築の家が立ち並んでいきます。

ここ、生井沢という名前のついた小槌第二十仮設の周囲も、どんどん新築の家が出来ています。

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という話を、来てくださったお二人に言うと

「そうやって空き家になった仮設の部屋を、少ない金額でもいいんだから業者の人たちに貸し出せばいいのにね。大槌町だって貧乏な自治体なんだから」

と少々辛辣なご意見が飛び出しました。そういえば、昨年の春にここへ越してきた沖縄からの派遣職員さん御一家は、この春にお帰りになるのだそうです。一年が経つの、早いですね。

お二人は律儀に我々の訪問を見て、わざわざ足を運んでくださったのですが、歌を歌うよりか最近の出来事とかを話したほうがいい!とずっとおしゃべりをしていきました。私も音楽療法として訪問していますが、最終的な目的は皆さんの話をうかがうことなので、そっとキーボードのスイッチを切りました。

4年目の3月11日を間近に、どんどんテレビの番組があの日のことを流していること。荷物がどんどん増えてきたから、空き部屋に置かせてほしいと思っていること。他の仮設住宅には一度も行ったことが無いから、どんな様子か聞くのは楽しい。などなど。1時間、話は尽きませんでした。

「いつも人の集まりが少なくて悪いね、でもこれからどんどん少なくなっていくよ。もし嫌だったら、ここ来なくてもいいからね」

と去り際にうつむきながら言われました。誰も来なくても、またお邪魔しますよ…と小声で答えたましたが、相手に届いたかどうかはわかりません。

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