大槌町「安渡第二」2014/10/17

内陸では小雨がぱらついていましたが、沿岸に到着すると快晴の良い天気でした。実はこの日から我々の仮設巡回にお一人ゲストが同行しておりました。以前、日本音楽療法学会東海支部長をなさっていた吉田豊さんです。吉田さんとは東京の支援センター「街」やオーストリアのクレムスで何度もご一緒する機会があって、その度にいつか被災地へいらしていただきたいなあと思っておりましたが、ついに実現の運びとなりました。

美味しいカレー屋さん「どんりゅう庵」とコッペパンのモーモーハウスで昼食を済ませて、赤浜の海辺からひょっこりひょうたん島を眺めつつ休憩をとったあと、安渡第二へお邪魔しました。

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常連のKさんはお薬をもらいに県立病院へ、Cさんはご用事のためお出かけ、などなどこの日は皆さんけっこう忙しかったようで、少なめの人数での活動をなりました。いつも朗らかに踊りを踊るTさんも少々沈みがちな表情だったので、どうしたのかと思ったら、実の妹さんを先日亡くしたと他の方から教えていただきました。心よりお悔やみ申し上げます。それでもこうやって気分転換に音楽療法の時間に顔を出してくださるのはありがたいことです。

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吉田さんは住民の皆さんから「これに一言お願いします」とノートへのコメントを求められていました。住人の皆さんはこうやって訪れた方々の想い出をずっと大事にしているんですね。

元気に歌を歌ったTさんは活動終了後に皆さんへとお渡しした冬物衣料がひとつもサイズ合わなくて、最終的に衣料を入れてきたエコバックを指さして

「それ、私にくだせんせ」

とおねだりしてきて、私は100円ショップで買ったものだから別にいいかな?と思ったのですが、他の皆さんから大ブーイングが出て、結局Tさんには諦めてもらうことになりました。肉親を亡くされたTさんですが、こういうことには皆さん容赦無いというか、けじめがきっちりつけてあるというか…さすがです。

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