宮古市「河南」「高浜」2016.3.26

午前10:30- 河南

2015年度最後の被災地巡回は、北海道にある大谷大学で音楽療法を専攻する盛岡市出身のMさんが同行しました。彼女は東日本大震災の経験をきっかけに、音楽療法を目指すようになったそうです。今回は卒業論文に被災地での音楽療法をテーマに取り上げるために、足を運んだとのことです。

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一時期は20名近くの参加者で大賑わいだった河南仮設ですが、残っているのは各棟に一世帯ずつですっかり閑散とした雰囲気になっていました。高齢の女性が一人で暮らしていて、真夜中に大きな物音がすると非常に恐怖を感じるとおっしゃってました。河南仮設は他の仮設から移動する方がこれから出てくるのですが、新しい住人との関係構築に対しても不安が隠せない様子でした。

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せめて音楽で気分転換をしていただきましょう!とアシスタントなすちゃんとMさんが一緒に前に出て、豪快に踊りを踊ります。ちょっと離れた場所にある実田仮設からの参加者もいて、何だか人数は少ないのに大騒ぎの雰囲気となりました。

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写真集の配布も行い、既に公営住宅などに引っ越した方への手渡しもお願いしてきました。やはり長年同じ屋根の下で暮らしていた仲間同士、今でも変わらず交流があるんですね。一時間の活動終了後は、皆さんとお茶を飲む機会に恵まれました。卒業シーズンですが、まだまだ仮設にいる方に会いに我々の活動は続きますよ!これからもよろしくおねがいします。

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お昼ごはんを食べに近所の生協DORAへ行きましたが(妙に目立つところでお弁当を広げて、スタッフから顰蹙を買いました)店内を歩く女性に見覚えが‥声をかけてみると、偶然この河南仮設にいた方でした。買い物中にご家族とはぐれてしまったと言われて、しばらく一緒に探しました。

午後13:30- 高浜

高浜仮設もサロン参加者のうち住民は半分に減り、あとは新居や公営住宅からわざわざお越しいただいた方です。ここでも不在の方への写真集手渡しをお願いしました。我々が名簿にのっているお名前を読み上げるたびに

「その方だったら私が届けます」

「その人はもうずっと前にいなくなって、住所はわからないわねえ」

と全員で会議となりました。だいぶ冊数がさばけましたよ!

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お孫さん二人も遊びに来て、大人が写真集に夢中になっている間は外でタンタンの相手をしてもらいました。タンタンもずっと車の中で待っているより、楽しそうでしたよ。

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活動では「なんの魚なの」などのスライドと「瀬戸の花嫁」での踊りなど、盛りだくさんでお届け。

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久々に高浜の仮設に歌声が響きました。

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活動終了後はここでもお茶会。子どもたちはMさんと一緒にいろはがるたを楽しんでおりました。本当は災害公営住宅の集会所でイベントとかサロンが開けるといいのにねえ、と言う方がいましたが、今は過渡期なのでなかなか開催が軌道に乗らないのかもしれません。我々の法人もいずれ、仮設からそういう場所へサロンを移していかなければならないかと思います。

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