宮古市「浄土ヶ浜」「崎山」 2013.12.14

午前10:30-11:30 浄土ヶ浜
前回の訪問では参加ゼロで、1時間集会所でアキちゃんとよもやま話をした記憶があります。この日はまずお一人がいらして、漁村の想い出をたくさん語っていただき、その方が他のお二人を部屋まで呼びに行って、合計3名の参加となりました。
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さをり織りの自主グループ「とつこ」はメンバーが8人になったそうです。日々、集まって素敵な作品をたくさん作っているんですね!
後からいらしたお二人はその作業の途中だったそうです。音楽療法のために作業を中断して、わざわざいらしてくださったのは恐縮です。
私が仮設住宅を回って音楽療法のボランティアを継続している大きな目的のひとつは、元の環境から変化した高齢の方々が、慣れない生活の中で無為自閉の状態に陥らないよう、集会所まで足を運ぶイベントを継続していくことです。しかし、ここの皆さんのように他に生きがいをみつけて、そちらに専念できるようなら、私の活動はむしろ邪魔なのではないかな?とふと考えてしまいました。
それでも、帰り際に参加された方から
「どうぞまたおねがいしますね」
と言っていただくと、こちらから中止を言い出すことはできません。恩師、松井紀和先生のお言葉
「セラピストはクライアントから見捨てられることに慣れなければいけない、しかしその逆はやってはいけない」
が去来しました。
午後 13:30-14:30 崎山
いつも時間前にお一人で談話室にいらして、ずっと待っていてくださるKさんがいつまでたってもお見えになりません。心配していると、別の女性がいらして
「Kさん、交通事故に遭って入院してます」
と教えてくださいました。びっくりです。
だいぶたってから、そのKさん家のお嫁さんがいらして
「姑は道路を横断中にはねられたんです、でも事故の怪我自体はそれほど深刻じゃないんです。むしろ、検査の時にみつかった内科疾患で入院が長引いているんです。正月明けには退院できると思いますが」
とお聞きしました。命に別状が無くて、本当に良かったです。
お嫁さんも用事で出かけてしまい、談話室には私とアシスタントなすちゃんと、その女性の3人だけになりました。女性(かなり高齢です)は
「せっかくいらしていただいたのに、私一人しかいないのは本当に申し訳ない。今から他の人を呼びにいってくる」
と出ていきました。しかし皆さんお留守だったようで、がっかりして女性が戻ってきました。その後も何度も
「また呼びに行こうか」
「誰もいないはずはない」
と席を立とうとするので
「いいですよ、良かったらここで3人でお話をしましょう」
と言いましたが、結局あまり歌も歌わずに、時間をむかえました。
あとから考えたら、あの女性は一人なのがいたたまれなかったのではないかなあ、と気づきました。もっと早めに終了したほうが良かったのかもしれません。
仮設では冬の寒空の中、乾物を作る光景があちこちに見られました。
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帰り際、参加ゼロが続く場所や、もう音楽療法の支援は必要無いと思われる場所は継続せずに、もっと待ち望んでくれる人が多い場所の回数を増やそうか‥とも一瞬考えたのですが、そもそもコーディネートしてくれている宮古市社会福祉協議会生活復興支援センターからは
「他のイベントが入らないところ、人数の少ないところを主にお願いします」
と言われていました。
空振りでも、参加が少なくても、そういう場所でこそ我々の活動の意義があるのだと信じて、継続していきますね。

コメント

  1. ケイ より:

    わかってはいても、そのような場所での活動が続くと、ちょっとばかり考えちゃいますよね。
    今日ラジオで紹介された体操の森末選手の話によると「私は好きなことをしてきただけで、努力なんかしたことない」そうです。
    智田さんはどうですか?
    毎回遅れることなく、必ず綴られるその日の様子を、とても楽しみにしています。
    知ってる地名だと、亡くなった親戚も参加しているような気がして嬉しくなります。
    このブログの読者も、東北気質で恥ずかしがりやさんが多いのか、コメントが少なくて寂しいですが、楽しみにしている人は多いと思います。
    これからも、いろんな土地のいろんな様子を届けてくださいね。
    (長くてすみません・・・)

  2. 智田邦徳 より:

    ケイさん
    コメントありがとうございます!
    そうですねえ、このブログを読んで下さる方たちは、恥ずかしがり屋さんが多いのかもしれません。もしくは私のあられもない文章につっこむ気も起きないくらいに呆れているとか‥わはは
    森末選手のような、無我の境地には到底達することは出来ないですが、私もいつの間にやらここまで来ました系かもしれません。被災地の音楽療法を開始する時も何も考えずにまず体が動きました、そしていつまで続けようとかのビジョンも無くズルズルと二年半が経過しております
    これからも三陸のこと書いていきますね!どうぞ引き続き遊びにいらしてください

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