大槌町「小槌第十七」「小槌第四」「小槌第五」2015/3/15

10:30-11:30 小槌第十七

民宿をチェックアウトして、小槌第十七が開始されるまでの間、我々は毎回ヒマを持て余して、これまで新山に登ったり、安渡を意味もなくぷらぷらして住民に見つかったり、片岸の海岸を散歩したりの風来坊でした。先月からは近所の産直で買い物をしているのですが、これを心配した皆さんから

「ここ、早くから空けてますから休んでいてください」

と言われました…すいません、気を使っていただいて。ただ無意味にいるのも何なので、今度から朝の空いた時間を利用して、皆さんとお菓子作りでもしましょうね!講師はアシスタントなすちゃんね!とプランが飛び出たので、実現したいと思います。

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この日も申し訳ないことに、我々二人の昼食をご用意いただいてました。ありがたくごちそうになっている時に、皆さんから

「音楽療法にいらしていただくのって、いつまでとか期限あるんですか?」

と質問されました。前日の浪板でもそういう質問があって、年度末だからかな?と思ったら、案の定ここの支援員さん二人のうち、お一人が年度内で辞職されるとのことでした。ずっと住人の皆さんを見守っていた方がいなくなる、というのは大変な心の負担となっているようです。私は

「仮設から出て、新居に引っ越ししたり、災害復興住宅に入居された後の、皆さんがとても心配です。こういう仲良しの仮設ならお互いを見守りつつ、励まし合って暮らすことも出来ますが、新しいコミュニティでいつ何があるかわかりません。これからもずっと定期的におじゃましたいと思ってます」

と答えました。ここ最近お見えになっていなかった女性は、前日に転倒して救急車で搬送される騒ぎになったのだそうですが、住人の皆さんの協力があり大事には至らなかったそうです。見守りは本当にこれから大事な時期になってきますね。

13:00-14:00 小槌第四

多くの参加者が揃った小槌第四、楽しく歌を歌っていたら、開始から三十分ほどたって見慣れないご夫婦が突然入室、民生員のYさんから

「茨城からいらした方々で、ご一緒してもらおうと思って声をかけたのよ」

とご紹介を受けました。ご主人の話では、紫波町のご出身だそうで。盛岡の南隣なので、私も地名など出して初対面なのに楽しくお話させていただきました。

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皆さんへの支援として、畑で出来た野菜などを持参されてました。車で遠路はるばるいらしたんですね、とてもありがたいことです。そして我々にも美味しいほしいもを下さいました。ありがとうございます。

15:00-16:00 小槌第五

開始時間になっても誰もいらっしゃらなかったので、なすちゃんと二人で歌の練習をしていたら、時間をおいて三人の方が顔を見せてくださいました。人も少ないから、歌もいいけどたまには雑談しましょうかということで、ここ数ヶ月の大槌町の変化、将来の町のあり方などについて語りました。

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大ヶ口の災害復興住宅が出来てから、どんどん周囲に新築の家が建ち始めて、地価がどんどん上昇していることとか、県営住宅の入居予定日が割と先のようだ、と言った内容の話をうかがいました。印象的だったのは、元々海の近くの町中に住んでいたGさんが、今の仮設(割と山の近く、奥にあります)近辺に住宅が出来ないかなあ、とおっしゃっていたこと。もう津波で避難するのは嫌なのだそうです。

「ここなら津波来ても、避難しなくていいでしょう」

多少生活には不便でも、津波が来ないから山沿いが良い、という思いがひしひしと伝わってきました。そしてMさんは仮設の住民がたくさん引っ越して、空き部屋ができている状況を心配していました。というのも、自治体が残ったあちこちの住民をひとつの場所にまとめる施策を実行したら、再び馴染んだ仮設を引っ越さなければならないので、とても負担が大きいとのこと。今のところ、そういうプランは聞いてないのですが、どうなんでしょうね。他の空き部屋の多い仮設の方は、不審者が狙いやすくなるのは怖いからまとめたほうが良い、とおっしゃってました。色々な意見があり、一概には言えないようです。終了時間となり、皆さんにお礼を言って我々は集会所をあとにしました。

年度末です。大槌町地域支援員配置事業所の事務をしていた、我々がとてもお世話になったお二人も退職されるそうです。Sさん、初期の頃にとてもお世話になりました。安渡第二が土曜日使えなくなった時は、心配してくださって、色んな助言をくださいました。Yさん、こちらの連絡が遅くなり仮設の予約がとれなくなりそうなときも、親身になって奔走してくださいました。お二人には感謝してもしきれません、本当にありがとうございました!これからもどうぞお元気で!

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