大槌町「吉里吉里第二」 2013/3/30

吉里吉里第二 16:00-17:00
ほぼ二カ月ぶりの吉里吉里第二‥この間の数回、浪板海岸を素通りして別の仮設に向かっていたので、右折してあの砂利道を通った時には胸が高鳴りました。皆さんとやっと逢える!というトキメキ。
談話室には既に私が「姐さん」と心の中で呼んでいる、きっぷの良いSさんが既にいらしてました。ミサンガ作りをしているSさんに、日暮里で買い込んだヘンプや刺繍糸、ビーズの材料やテキスト本を渡すと、とても喜んでくださいました。手芸仲間にも分けてあげる!とはりきっていたので、また数々の名作ミサンガやアクセサリーが出来上がることでしょう。
これは私とアシスタントなすちゃんにくれた、幸せをよぶふくろうのマスコット。可愛い。
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(S姐さんはなすちゃんのことをえらく気に入っていて「あたしの彼」と呼びます。なすちゃん無言)
(あと、S姐さんは映画RENTに出てくるエンジェルに似てるなーと常々思っているのですが言うと怒られそうなので心の中にしまっております)
「ところで、どうして先月来なかったの?」
「コーディネートをお願いしている事業所から、もう予約いっぱいで埋まってますと言われたんですよ、本当は来たかったんですけど」
「予約でいっぱい?本当?」
「って言われましたけど」
「えー‥なんでだろう」
何やら腑に落ちない顔をしているS姐さん、何か事情がありそうですが‥深く聞かない方が良い気がしたので話題を変え、他に必要な手芸用品がないか相談しました。線が既に描いてある刺し子の布が欲しいそうです。
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こんなやつです。
開始時間が近づいてきて、続々と常連の皆さんが集まってきました。そして口々に
「久しぶり、先月はどうしたの?」
「もう見捨てられたかと思ったわよ!」
「待ってました~」
と声をかけられました。めんぼくない‥。
そして外で遊んでいた小学生の女の子二人が、窓からこちらの活動を覗いていて、面白そう!と思ったのか乱入してきました。飛び入り大歓迎!岡崎香奈ちゃんから寄贈されたハンドベルで、ここでも大人と子供のコラボ演奏会をしました。
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可憐な女児に対抗してアヒル口をするうんこ座りの中年。
一曲終わって
「上手に出来ましたねえ」
と言うより早く、女児二人はトムとジェリーのように小競り合いをしはじめ、追っかけっこしながら部屋を出ていきました。まるでつむじ風のよう。活動終了後にS姐さんからちらっと聞いた話では、子供とおばあちゃんたちの共存には色々とコツが必要な状況なのだそうです。子供は無条件で年寄りから可愛がられるもの、という勝手な先入観はここ仮設では通用しません。それぞれが自分の居心地の良さを感じるための条件があり、それを担保するための応酬、せめぎ合いが発生します。被災地が3年目の春を迎えるこの時期、こういった相克はそちこちで見られるようになりました。
新年度からは法人として、毎月必ず訪問します!と皆さんに約束して、我々は盛岡へと戻りました。

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