午前10:30-11:30 実田
日当たりの良い公園の敷地内にあるこの仮設団地では、満開の桜の木に囲まれて、のどかな春の訪れを感じることができました。ときおり吹く強い春の風に、桃色の花びらが舞い散って、とても幻想的な光景でしたよ。ほのぼのと眺めていると、いつも音楽療法にいらしてくださる方が、つかつかと寄ってきて
「あら、車の中に犬がいる!いつも連れてきていたの?」
と聞かれました。被災地を回る時はいつも一緒ですよ、と答えると何だか触りたそうにしていたので、タンタンを車から下ろしてみました。その方自身は犬を飼ったことはないけど、今まで犬に吠えられたことがないから、きっと犬に好かれる体質なのよ!とおっしゃっていました。夫が犬が苦手だからねえ、でも姉は犬1匹と猫5匹を飼っている…など、話はつきませんでしたが、開始時間なのでお誘いして談話室に入りました。
「歌と体操のサロン」には3名の方がご参加くださいました。春の陽気のせいか、さきほどの女性と同様に、皆さん何だかお話をしたいモードになっていて、歌もそこそこに、昔話をたくさん披露していただきました。中でも、おじさんが興行師だったという方は、生家のある山田町から宮古市まで姉妹で映画を見に遠出して、弁士のいるようなサイレント映画をたくさん観たというエピソードを語ってくれました。お侍さんがまるで獅子のように、我が子を谷底から突き落とす映画…という話も出たのですが、そんな映画あったんですか?とびっくりしました。ホラー?
午後13:30-14:30 河南
ラーメンで昼食を済ませたあと、河南(磯鶏)仮設へ移動しましたが、この日はとても駐車場への車の出入りが多く、賑やかな雰囲気でした。我々が荷物を談話室に運び入れていると、時間前にも関わらずKさんという女性が来て、じっと手すりのところで佇んでいました。中へどうぞ、とお誘いしましたが、無表情でそのまま遠くを眺めているご様子でした。
談話室には一本、桜の花びらが咲いている枝が活けられていました。先週、この枝を見ながら皆さんでお花見会を催したのだそうです。屋内の花見もまた、おつなものですね。たくさんリクエスト曲を歌い、アシスタントなすちゃんの踊りで楽しんでいただきました。
この後、月に一度の高齢者デイサービスセンターへおじゃましたら、何と日程の連絡がうまく伝わっておらず、サプライズ訪問となってしまいました…うーん、大失敗。以後、気をつけます。
コメント