最初の記事がまさか内陸での活動報告になるとは。
これも面白い巡り合わせです。
紫波町にある古舘公民館はホールその他が新しくなったばかりのピカピカな建物です。
客席はボタンを押すと、まるでサンダーバードのようにゴゴゴと自動的に折りたたまれ収納されるハイテクホールなのです。
ここの館長先生は私の弟の恩師で、初対面からとても優しく話しかけてくださいました。
さて、この日は「内陸に移住してきた、東日本大震災の被災者の皆さん」を囲んでのサロン活動をボランティアで行っている「ひまわり」というグループから声をかけていただき、訪問しました。
紫波町の高齢者グループと共同のイベントです。
参加された皆さんは階段状の客席に座っていて、少々私から距離があいていたので、いきなり「歌いましょう」という雰囲気ではありませんでした。そこで、1年以上通って聞きおぼえた宮古弁を文字とイラストにしたスケッチブックを提示して発声練習としました。
「これ、私のほうでも言うわ」
「ん?これはわからない」
と、たくさんの声が出てきました。
「やはり、内陸にいる皆さんは土地の言葉を懐かしく感じてくださっているのだな」
と思って、私はちょっぴり調子に乗って三陸の町が今どうなっているのか、新しく出来た建物や道路や風景の話を始めました。すると、にこやかに話を聞く人とは裏腹に、無表情に下をうつむく人もちらほら。
私は、はっとしました。遠く離れた場所に避難している人の中には、ふるさとの話を聞くのが辛い人もいるのかもしれない。
いつもアウトリーチ(実際に被災地へ赴いて活動する形)ばかりの自分には、今回のような皆さんと接するのが初めてで、考えた及ばないところもあったのだ、という反省をしました。そして大きな学びとなりました。
それからサイコロを使って参加者からリクエストを募り、8曲ほど合唱しました。
(あてふりもしましたよ)
最後に、一人の男性から
「ふるさとを歌いたい」
という声があがり、みんなで歌っておひらきとなりました。
また皆さんと御一緒できれば嬉しいです。
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