4月 16

大槌町「安渡第二」「小鎚第十七」「小鎚第四」2018/4/7

午前10:30- 安渡第二

大槌町の仮設住宅集会所は、これまで何年も地域支援員配置事業所から派遣される職員の方が、サロン前と後に鍵の開け閉めや準備後片付けをしてくださっていました。震災から7年を過ぎた今年の春からは、大槌町社会福祉協議会がこれらを担当することになり、サロンやイベントで集会所を使用する際には社協事務所まで鍵を取りに行って団体自ら開け閉めなどを行うように‥と通達が我々にもありました。3月からの変更だったので、先月は日曜日の朝に宿泊先の民宿を出てから社協事務所に向かったのですが、そこに居合わせた方(対応したのが澤瀬さったので私はお名前を知らず)から

「もし土曜日の巡回だったら、職員の配置を工夫して会場の開け閉めなどはこちらで出来ると思う。相談員が同行するということもあるかもしれない」

といったお申し出をいただき、それならば!とすでに年間計画が出来上がっていた宮古市巡回スケジュールの変更を宮古市社協さんにお願いをして、大槌町の全ての日程を土曜日に変更した‥というのが前提です。

さて、一応安渡第二仮設に到着する前に大槌町社協さんに連絡を入れたところ‥対応してくださったのは先日澤瀬がお会いした方とは別の方だったのですが、鍵の開け閉めは団体にお願いしているから取りに来てほしいということでした。こないだとはちょっと話が違ってきています。当日のことなので取り合えず我々は鍵を取りにうかがい、安渡第二仮設へ行って会場の準備を行いました。しかし‥安渡第二としては初の参加者ゼロでした。うーん‥澤瀬にちょっと公営住宅の辺りを歩いて、誰かいないか見てきて!と無茶ぶりをしてみたのですが、偶然いつもいらして下さる常連のEさんを発見してサロン参加はどうしますか?と聞いたそうなのですが、通達が全くなかったということで、もう午前から午後まで予定を入れてあると断られたと報告がありました。

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ゼロならゼロでしょうがない!!撤収!ということで、あとちょっとで咲きそうな安渡の桜のつぼみを眺めつつ街中へと移動しました。5月には皆さんの元気な笑顔に会えますように。

午後13:00- 小鎚第十七

集会所に入り、さっそく皆勤賞のUさんがおいでになりました。お昼に入った喫茶店「夢宇民」の美味しいおはぎとお茶でまったりとお話をしながら歌でも‥と思っていたら、突然

「俺、今日で最後だこった」

と言われました。Uさん、お引越しが決まったのだそうです。前々から公営住宅への転居の話をうかがっていたのですが、突然で我々もびっくりしました。でもやっと仮設生活が終了して新たな暮らしが始まるのですね、おめでとうございます。

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童謡を歌う会に所属しているNさんもいらして、みんなで一服しながら旅立ちの春について一時間ばかり色々とお話をしました。過去にサロンへいらしていた方々も、今は散り散りになっていますが、何かあればすぐにUさんから連絡が入ってみんなで集まるのだそうです。

「もし新しい会場で良いところが無かったら、うちを提供するから使って!」

といつもの元気な調子でありがたいことを言ってもらいました。何だかお願いする公算が大きいのですが、その時は本当によろしくお願いします!!私は小鎚第十七仮設でUさんの元気や前向きな言葉のひとつひとつにとても励まされて、何とかここまでやってこれた気がします。

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再会を約束して、最後にパチリ。

15:00- 小鎚第四

そして、小鎚第四エコハウスでのサロン開催もこの日が最後とのことでした。

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皆さん、もうじきお引越しなのだそうです。めでたい!大槌町の昔話を最後にたっぷりと聞かせていただきました。特に、山間の集落で育ったSさんからは、お留守番中に浜から塩を売りに来た男の人とのやりとりを教えてもらって、すごくすごく!!面白かったです。

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「知っている人でお茶会を公営住宅でやっている人いるから、電話してみて」

とYさんからアドヴァイスをいただきました。そうですね、本当に仮設サロンの後どうするかを考えて動き出さなければいけません‥頑張らなければ!!皆さん、お元気で。またお会いしましょう。

【その後】

盛岡に戻ってからあらためて大槌町社会福祉協議会の方へ集会所使用のあれこれについて質問させていただきましたが、最初に澤瀬がお話した方へ私からご説明申し上げたところ、土曜日の巡回であれば社協さんで担当していただけるという当初のお話通りに落ち着きました。非常に安心いたしました、ありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いします。

※経緯について備忘録として記述しました

3月 27

大船渡市「盛保育園」陸前高田市「すてっぷ」2018/3/16

午前10:00- 盛保育園

2017年度最後の盛保育園、前回1月はこちらの都合(病気)でお休みをいただいたので、4か月ぶりの音楽療法となりました。しばらく会わないと、びっくりするほど大きくなっていますね子供たち。

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年長さん(ばら組)たちの卒園式を間近に控えて、ホールは紅白の横断幕で飾られていました。一緒に遊ぶ子たちは年中さんなので関係ないのですが、追いかけっこやストップゴーの遊びも段々と集中できるようになって一年の成長ぶりがうかがえます。まだ気分の切り替えが難しい子もいますが、あと一年の保育園生活できっと大きく変化するでしょう。

さて、これまでは同じメンバーを二年間ずっと担当する形をとってきましたが、一緒に音楽療法を受け持っている立花さん(大船渡市在住)を交えて園の先生方と話し合った結果、次年度からは私が年中組、立花さんが年長を受け持つこととなりました。新年度が楽しみです!

午後16:00- すてっぷ

立花さんとお昼ご飯を食べてから、私とアシスタントなすちゃんは震災後初めて末崎にある椿館へ行きました。ちょうど、世界の椿展を開催中だったので楽しかったです。碁石海岸から眺める海もダイナミック。

夕方からはすてっぷにお邪魔して元気な男子たちとクイズ大会で楽しみました。ここも久々にお邪魔しましたが、ちゃんと我々の訪問日をわかってくれていたようで、到着した途端に

「タンタンは?」

と聞いてきました。たまには車に入れっぱなしで待機させる予定でしたが、結局いつも通り玄関の前につなぐことに。音楽療法のセッション開始時間前に帰ってしまう子は、タンタンと遊ぶのをとても楽しみにしてくれていたようです。残った男の子たちも一通り宿題→音楽療法が終わってから、外へ飛び出していきました。

「春から何年生になるの?」

と聞くと誇らしげに答えてくれる顔がかわいかったです。みんな、いつもタンタンをかわいがってくれてありがとう!!

3月 23

大槌町「安渡第二」「吉里吉里中」「吉里吉里第二」2018/3/18

午前10:30- 安渡第二

いつもの大槌町内の民宿ではなく、諸事情で宮古市のホテルに宿泊した我々は8時過ぎにチェックアウトして、急いで大槌町社会福祉協議会へ向かいました。というのも、この日から仮設住宅集会所でサロンを開催する際は、主催者が社協へ鍵を取りにいって開錠し、終了後は様々なチェックをしてから施錠するようにと言われたからです。これまでは支援員配置事業所がこれらの業務を遂行していましたが、経年でこのように変化したようです。人手不足、予算不足はどこも頭を悩ませていることなので、協力できることは頑張ってやりましょう!と張り切って出かけました。

そうなると、いつもサロンが終わってもNHKのど自慢を集会所で見てから帰る人のために少々長くとどまらなければならないかな?と思い、町内のコンビニエンスストアで昼食を買い込んだところ、久々に子ども夢ハウスおおつちで働いていた作業療法士さん、そして所長さんにばったりお会いしました。何でも、夢ハウスはこの春に終了することが決まり、今日がお別れ会なのだそうです。会場は我々がサロンを行う仮設に隣接した公民館と言われました。

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スタッフ二人でまず集会所のカギをあけ、暖房を入れ、設営。アシスタントなすちゃんには最高齢の常連さんを自宅まで迎えにいってもらって、と大忙し。窓の外でも、見知った方がバタバタと動き回り、声をかけたら

「ごめん、今日夢ハウスのお別れ会で台所の手伝い!」

と言われました。

「あとで虎舞を見にくるといいよ」

と誘っていただいたので、集まった皆さんにどうするか聞いたところ

「じゃ、行こうか」

とサロン終了後、みんなでそろって遊びに行きました。公民館のホールは近隣の住民、関係者で満杯です。

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サロン参加者のお一人の手を握って入館した私は、そのまま図々しく特等席に座ってしまいましたが、おかげで至近距離にて素晴らしい虎舞を(初めて)見ることができました。大迫力!!そして夢ハウスで何度も遊んだ子供たちが、すっかり凛々しい表情に成長していたのでびっくり。月日の流れ、ですね。

午後13:00- 吉里吉里中

二か月ぶりの吉里吉里中仮設です。時間前、ワゴン車が集会所の前に停車して中から以前参加してくださった方が話しかけてきました。

「ありゃ、今日は歌っこの日だったの。知らなかった。ちょっと用事があるから出られないの、ごめんなさいねえ」

いえいえ、お気になさらず。こんな出来事もあり、もしかしたら今日は参加者ゼロかな?という予感も。しかし開始直前、てくてくと遠くから歩いていらしたお二人が入室してくださいました。

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歌を歌いながら、吉里吉里の昔話を色々とうかがいました。浪板の海岸は昔、とてもきれいな松の木と砂浜が自慢だったこと。そういえば私も幼い頃、何度か父親の職場旅行で海水浴に来ていたことを最近思い出したのですが、松林はかすかに記憶に残っていました。

「吉里吉里の浜は津波前とそれほど変わらないの」

と言われ、いつも犬の散歩に訪れる吉里吉里の砂浜には、時々面白い形の貝殻やバフンウニの殻が落ちているのは昔からなのだなあ、と合点がいきました。

この仮設集会所も、今年の秋には無くなりそう、そうなったら街中の公民館にいらしてね、と言っていただき、この日のサロンはおひらきとなりました。

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お手洗いの壁に貼ってあった昔の吉里吉里の地図です。

15:00- 吉里吉里第二

サロンで使用するお茶っ葉と紙コップが無くなったので、途中のコンビニエンスストアで買い足していたら、吉里吉里第二のSさんから私のスマホにショートメールが入り

「今日の鍵開けはどうなってますか」

と聞かれました。もしかしたら既に集会所へきている?となすちゃんと顔を見合わせて、急いで向かいました。申し訳なかったです。

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サロンには四名の方がご参加下さいました。とても賑やかに、笑い声の絶えない一時間となりました。なすちゃんの不思議なあてふりのオーラ、鉄板ですね!!

活動中、大槌社協の方がいらして様子をご覧になっていたのですが、新年度に向けてどういった形で我々がサロンを継続していったらよいか、ということを相談できたら良いなあと思っていたので、実際の場面をちょっとでも知っていただけて良かったです。帰りの鍵かけもお願いすることができました‥ありがとうございます。

3月 22

宮古市「津軽石公営住宅」「近内公営住宅」2018/3/17

午前10:30- 津軽石公営住宅

現地に向かう途中、金浜のコンビニエンスストア裏にある出来立ての堤防にタンタンと一緒にのぼってみたのですが、震災後の堤防は本当に‥すごくゴツいです。てっぺんにいると、海風でいっきに手足が冷えます。三陸の光景はこれがスタンダードになるんですね。

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寒暖差の激しい毎日が続いていましたが、この日はやや寒い気温でした。集会所に入った途端、私は清寿荘仮設からのお馴染みさんに声をかけられて

「先生、ごど味噌が手に入りましたよ!」

と言われました。ごど味噌、それは昭和初期まで津軽石の味噌屋さんが作っていた調味料で、宮古市を始め三陸の皆さんにとっては幻の味です。原料となる大豆を大鍋で煮上げた後、残ったお湯に麦のふすまと塩を大量に入れて発酵させたもの、だと聞いていますが‥いったいどなたが再現なさったのでしょう?

「Kさんという知り合いが、昔ながらの作り方を自分なりにアレンジしてみたそうですよ。元々は入っていないクルミも、ほら」

と見せて下さったのですが、マーマイトのような液体に確かにクルミのつぶつぶが。瓶まるごと、下さいました。これは帰ってから食べてみないと!ありがとうございます。

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懐かしい唱歌などを歌ったあと、久々におにいさん(アシスタント澤瀬)によるフラを披露しました。たどたどしい感じが皆さん大喜びでした。初参加の男性がお一人いらしたのですが、元漁師さんだったそうで、魚のことを色々と教えてくださいました。

午後13:30- 近内公営住宅

西が丘のスーパーマーケットでお弁当を買って朝食を済ませ、午後の近内公営へと到着。ここは市内の公営住宅で唯一ペット飼育が可能な団地なので、散歩中の光景が見られます。車内でそれをうかがっているタンタンも、ちょっと落ち着かない様子。

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何と!なかよし公園でずっとご一緒していた方、ここ一年半ほどお会いできなかったのですが、久々にサロンに参加してくださいました。とても元気そうで安堵いたしました。さらに、新規で男性参加者もお一人いらして、何だか賑やかな雰囲気。

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ここに集った方々は、西が丘、藤原三丁目、なかよし公園という違う仮設で出会った皆さんです。こうやって一堂に会しているのを拝見して、ちょっと胸が熱くなりました。月日の流れ、感じますね。歌や体操をして、あっという間の一時間を過ごしました。またお会いしましょう!

3月 21

宮古市「愛宕小」「中里」2018/3/4

午前10:30- 愛宕小

バタバタと閉鎖の決まった宮古市内の仮設住宅、この日の二件も最後のサロンとなりました。思い起こせば愛宕小学校仮設の初回、誰も来なかったので当時の同行者(三上さん)と二人で途方に暮れながら談話室で一時間過ごしたものです。そんな話を皆さんにしたところ、リーダー格のKさんが

「実は私の住居はここ(談話室)の隣だったから、あなた達が来ていたのはわかった。でもどうしたら良いか分からず、じっと部屋で黙って座っていた」

と打ち明けてくれました。確かに、2011年10月といえば震災発生から半年。被災した皆さんは出来たばかりの仮設住宅に入居したてで、落ち着かない時期だったと思います。そんなところにどこの誰かも分からない人間がイベントでございます、と訪れても‥ねえ。

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この談話室が無くなったらどこに集まろうか、と皆さんがおっしゃるので

「どこか場所さえあれば、私はずっと通いますよ」

と言ったところ

「じゃあ、Kさん宅(近所に中古住宅を買って改装中)はどう?」

と皆さんがおっしゃったので、何と!愛宕小サロンは継続決定です。良かった。

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一通り歌を歌ったあとは、毎度ありがたいランチの時間です。本当に店を出して欲しい‥Kさんの絶品中華そばです。

午後13:30- 中里

お昼休みが終わる頃、集会所へお邪魔しました。既に多くの方がお集まりになってました。やはりここも最後のサロンです。いつも通り、サロンのしおりをお渡しして声の出し方、呼吸法、姿勢の保持、抗重力筋の鍛え方などについて説明しながら活動を進めました。

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中里こと愛宕公園仮設の皆さんは元々、鍬ケ崎地区に住んでいた皆さんです。この仮設が無くなった後にどこのサロンにお誘いすればいいか‥私も考えたのですが、人によっては違うメンバーが入ったサロンは気が引けるとか、人数が多いサロンだと嫌だとか、本当にたくさんの考え方、意見があります。一概に、鍬ケ崎出身の方が多いからと鍬ケ崎公民館にお誘いして済む話ではありません。社協さんとじっくりと相談して新年度の巡回先を慎重に決めたいと思っています。

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最後に「蛍の光」「仰げば尊し」を歌って、6年間の区切りとしました。また再会できることを祈りつつ、皆さんとお別れをしました。ふと窓の外を見ると、ずっと集会所の様子をうかがっていた一羽のカラスが飛び立っていくところが見えました。