10月 08

避難所巡回時代七回目 2011/5/28

過去に書いた記録から転載します。
5月28日(土曜日)、東日本大震災および津波の被災地である岩手県宮古市と山田町を訪問し、避難所で生活する方たちへ音楽療法を実施してきました。同行者は研修生2名。いつも運転などを担当してくれていた知人男性は体調不良のため欠席となりました。
(※知人男性というのは、最近の仮設訪問で毎回一緒に行ってくれているなすちゃんのことです。この日の朝、いきなり体調不良を電話で告げられ、これ以降一緒に避難所を回ることが出来なくなりました。このことは私にとって非常に衝撃的な出来事でした)
前回、はまなす学園の施設長から「日程的に都合が悪い」との連絡を受け、今回は訪問しないことになりました。
 
宮古市 10:30-11:30 宮古小学校
開始時間前から、毎週参加のAさんが椅子に座り、早速映画音楽などリクエストをしました。宮城県の新聞社から取材に来ている男性記者が隣にいましたが、さして気にする様子もなく、質問にも明るく答えながら機嫌よく語り合っている様子がうかがえました。しばらくして身体障がいのあるBさん、先週初めて参加した50代女性(赤い靴のタンゴをリクエストした)、何度か参加したことのある70代女性、そしてとても良くしゃべる60代男性Cさんが入れ替わり着席して、我々とやり取りをしながら一緒に歌唱活動をしました。
  
Aさん‥矢継ぎ早に「この曲は知ってる?」「あれを弾いてほしい」と欲求が出るが、他の方の応対をしている間にそれを後回しにすると、活動後に「弾かなかったね」と苦言を呈するように
Bさん‥活動開始後すぐに着席したが、Aさんのリクエスト曲を数曲演奏している間にどこかへ出て行ってしまい、戻ってこなかった
Cさん‥都はるみが大好きで、平成に入ってからの曲も詳しい。「千年の古都」をリクエストしたが、こちらが用意した歌集のどれにも入っておらず、演奏は断念せざるを得なかった。次回必ず持ってきます、と約束。研修生二人と酒場のようなやりとりをして楽しんでいる様子。
50代女性‥着席後、テーブルに数冊の歌集(昭和の歌謡曲)を持って行き「何か唄いたい曲があれば遠慮なく申しつけてください」と言うと、研修生を通してリクエストを寄こす。それ以外に、自分の手帳に曲名を一生懸命書きうつしている様子がうかがえる。時間の途中で退席して、入口のあたりで他の方と談笑している。
70代女性‥Aさんと洋画の話で盛り上がり、自身の好きだった映画音楽や洋楽について語り始める。「小さな喫茶店」などの古い曲が好き。
前々回から我々が伴奏で使用する目的で持参している分厚い歌集を、参加者が自分の好きな曲をリクエストする際に参考にするために渡す形が出来上がってきた。もっと見やすいように、大きな印字でインデックスだけ印刷して配布する方法も考慮する必要があります。椅子に座る参加者は、楽曲を通じてどんどん話をしてもらった方が良いと思いますが、そうすると音楽の無い時間が増えて、ついたての蔭で聞いている場内の人々への配慮に欠けるのではないか?という危惧もあり折り合いが難しいところです。
※ところでこの日取材に来た記者からそれ以降全く連絡が無かったのですが、取材した内容はどうなったのでしょう。沢山時間を割いて話をしたので、残念です
山田町 19:00-20:00 豊間根小学校格技場
 
避難所の外でちょうど担当の保健師さんとお会いすることができて、これまでの山田町各地避難所のその後について話をうかがうことができました。また、これ以降の避難所巡回についても三週間先までのスケジュールを渡され、長期的に被災地での活動を継続できる見通しが立って非常に嬉しく思いました。
 
この避難所での音楽療法は二度目でしたが、会場に入った途端にそこかしこからあたたかい声援と拍手をいただきました。「待ち遠しかった」と言ってくださった方もいました。
あらかじめ集計したリクエストに基づいた、この避難所専用の歌集を作成していたので、会場にいた全員に配布し、何を唄いたいかを聞きながら進行していきました。リクエストの中には、我々音楽療法士が現場でそれほど使用しない楽曲、一度も聞いたことがない楽曲が多く含まれてました。研修生が事前に楽譜を用意していましたが、やはり付け焼刃で弾き歌いしたものは、あまり場に浸透しない実感がありました。また、前回と同様に英語の歌詞で歌唱する難しさも感じました。リクエストに基づいた歌集のもう一つの難しさは、一人のリクエスト曲を他の大勢の方がわからずに場が白けることです。
※色々と動揺していて心の余裕が無い日だったので、写真撮影は全くしておりませんでした。画像、ありません

10月 07

大槌町「安渡第二」 2012/10/6

宮古市きれまち仮設はすぐ近くに高速の入り口があるので、次が大槌町の時はとても助かります‥でもちょっと長居しすぎて(居心地良くて)出発が遅くなってしまい、到着はギリギリになってしまいました。
宮古市から大槌町へ移動するのに、やはり1時間弱かかりますね。片道1車線ばかりなので。
大槌町「安渡第二」 16:00-17:00
開始時間よりかなり早い時間から、人が集まってくださいました。
そして!何と今回は男性の参加者がお二人も!
音楽療法に男性がいらっしゃるのは珍しいのです。
でも、気に入っていただくとリピート率が高いのも男性です。
今日のお二人はどうでしょう?
時間内に11曲歌いました。
そして張り切って、あてふりも3曲踊りました!
ノリの良い皆さんなので、たくさん笑っていただきました。
私は何度か訪れているお馴染さんには
「これにリクエスト書いて出していただけますか」
と、私の自宅の住所が書いてある葉書をお渡ししているのですが、安渡にいらっしゃる女性が先日たくさんのリクエストを寄せて下さったので、頑張って全部用意してきました。
皆さん、私にはどんどん
「これ次まで用意しといて」
と言って下さいね!

10月 06

宮古市「実田」「きれまち」 2012/10/6

三連休の初日なので、道が混雑して遅刻したらマズい!と思い、なるべく早めに家を出たのですが、やはり区界で前の車(トラック)にとっつかまりました‥イラチなので助手席でストレスためまくりましたが、運転のなすちゃんはマイペンライ体質なのでゆっくりゆっくりと宮古へ‥結果、到着はギリギリになりました。
まあ、こんなことでイライラしてもしょうがないですね。
午前 10:30-11:30 実田
ここを担当している巡回員の方は、以前鍬ヶ崎で仲良くお話をさせていただいた方で、談話室でのお世話も大変きめ細やかなケアを心がけていらっしゃるので、本当に感心しています。
今日もとても良くしていただきました、熱いお茶をありがとうございました。
仮設にお住まいの方々は何度か音楽療法を経験されている皆さんです。
この仮設以外からも、他で私の活動を御存知の方が、わざわざ足を運んで下さいました。
ありがたいことです。
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午後 13:30-14:30 きれまち
ここの巡回員さんはとても個性的というか、盛岡にいる時もしょっちゅう思い出して
「元気かしら」
と気になるようなキャラクターです。面白い方なんです。
彼が今日
「自作の山ブドウジュース作ったから、飲んでみて」
と持ってきて下さいました。うまい!濃厚!
最初に二番絞り、次に一番搾りを飲みましたが、それぞれ飲みやすさ、濃厚さが違って堪能できました。
有難う、Sさん!!
そしてきれまちでは、いつも沢山のリクエストを寄せて下さる男性がいらっしゃいます。
そのリクエスト曲はことごとく私が知らない曲で
「次までにおぼえてきますから‥」
と宿題として持ち帰ることが多いのです。
これが、とても勉強になります!!
芸風(芸なのか?)が広がります!!
今日もたくさんの、知らない曲を教えていただきました。
私は音楽療法の仕事を初めて20年になりますが、まだまだ勉強です。ひよっこです。
頑張ります。

10月 05

ぬくたまり交流会

岩手県精神保健ボランティア連絡会からお声かけいただき「被災地支援事業ぬくたまり交流会」の講師をつとめました。
10月1日(月) 田野畑村
役場近くにあるアズビィ体育館に入ると、10年以上前に訪れたことのある「ハックの家」の皆さんや、学童の子供たちが大勢いて、ハックの家で作っている「はっくるパン」をみんなで食べていました。
私も御相伴にあずかりましたが、味わい素敵なパンでした。
ご馳走様でした。
13時からセッションを開始しましたが、参加者の中には耳が不自由な方もいらして、さて何をしようかとしばし黙考。
総勢50名近くをひとつの輪に並べて、手渡しで楽器を配布しました。
「ブルスカブルスカ世界一、頭のいいのはアインシュタイン」
という、昔見た漫画「マカロニほうれん荘」に出てきた歌を歌いながら、楽器ごとに演奏してもらいました。
次はここ最近あちこちでやっている「31ゲーム」をしました。
これは、一人につき「1回」「2回」「3回」まで太鼓をたたく権利があり、次々に隣の人へと回していきます。31回目を叩いた人は「ドボン」、つまり負けになります。どんどん進めて、生き残った人が勝ちというゲームです。
最後はドンキホーテで買った大きなプラスティックのさいころを転がし、何の目が出るかを予想して遊びました。
どうにか皆さん、楽しんでいただけたようで良かったです!
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10月4日(木) 釜石
大雨の中、あまり御縁のない釜石に到着。会場は9階建ての病院(に社会福祉協議会などが入っている建物)でした。
数年ぶりにお会いする大松学園の職員さんとご挨拶をして、会場設営。
「このフロア(9階)は震災直後に病室として使っていたので、そのなごりがあるんですよ」
と職員さんがおっしゃる通り、アコーディオンカーテンや個室用の洗面台、椅子などがありました。
お一人、肢体不自由の女性がいらして、御両親に
「どんな曲がお好きなんですか」
とお伺いしたところ
「何でも良いですよ~演歌でも何でも。AKBも好きです~」
と言われました。開始前に色々弾いていたのですが、最初は最近の曲だったのに徐々に昭和歌謡になってしまいました。悪い癖ですね、私の。
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ひょっとこ実演しております。
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10月5日(金) 大船渡
いよいよ「ぬくたまり」最終日、合同庁舎4階を会場に大勢の皆さんがお集まりでした。
(大船渡社協の方が多かったように思います)
3日とも参加者の顔ぶれが全く違っていて、その都度
「どういう活動がいいかなあ」
と悩んでおりましたが、大船渡はいつも仮設住宅で行っているような内容を実施しました。
メインはやはり、あてふりです。
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※註 真面目な集まりです
釜石と大船渡では「よせばいいのに」「喜びも悲しみも幾歳月」という曲で合奏もしました。
合奏と言っても普通の楽器ではなく、押すと「ぐえー」と啼く鳥やらブタやらカエルの人形です。
手遊び、方言のスケッチブックなども用いて、1時間あっという間に過ぎました。
田野畑、釜石、大船渡。
それぞれ全く異なるセッションになりましたが、どこでも皆さん積極的に「楽しもう」という姿勢でご参加下さいました。
本当にありがとうございました!
機会を与えて下さった岩手県精神保健ボランティア連絡会の皆さん、ありがとうございました。

10月 04

宮古市「近内」「西が丘」 2011/11/19

午前 10:30-11:30 近内
盛岡から宮古へは国道106号線を自動車で1時間半ちょっとかけて移動します。
そして、そのちょうど真ん中あたりに旧川井村があり、廃校になった建物を利用した災害支援ボランティアのための無料宿泊施設・かわいキャンプがあります。
私が毎週末通っている宮古市の仮設住宅談話室にも、頻繁にかわいキャンプからボランティアの方々が訪れます。
この日も男性と女性それぞれお一人ずつ、サロン活動(仮設住民の話相手になったり、お茶やお菓子を供出する種類のボランティア)にいらしてました。
時間になると、ここにお住まいの年配女性、年配男性、そして小さいお子さんを連れたお母さんがやってきました
前回の崎山もそうですが、大人と子供が同じ空間にいると、どこに焦点をあてて音楽を提供していいのかブレがちです。
今回もどうしようか思案していると、ボランティアのお二人が
「ねえねえ、こんな歌知ってる?」
とわらべ歌を歌い始め、みんなでまるく座って手遊びをしてくださいました。
そうか、この手があったか!と目からうろこでした。
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大人だけのセッションとまた違った、ゆったりとゆるい時間が過ごせたように思います。
活動後は、皆さんからここでの暮らしについてたくさんのお話をきかせてもらいました。
午後 13:30-14:30 西が丘
いつも盛り上がってくれる西が丘への初訪問はこの日でした。
談話室に入ると、壁際にたくさんのくるみが剥いて干してありました。
午前中はこれらくるみを使った調理を行ったとのことでした。
たくさんのリクエストをいただき、時間内に14曲歌いました。
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この頃、談話室の隣には二匹の犬が住んでいました。
今は一匹になりました。
仮設は仮の住まいですが、時は無情に過ぎていきます。
過ぎて行くこれら日々は、彼らの人生にとっては仮の日々ではありません。
一日一日が、かけがえのない大切な一日です。