大槌町「小鎚第十七」「吉里吉里第二」2016/9/11

午前10:30- 小鎚第十七

月に一度の二泊三日被災地巡回、二日目は大槌町の三箇所を巡ります。前日に続き、広島からいらした音楽療法士の河田さんが同行して下さいました。

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一箇所目の小鎚第十七仮設、上記では10:30- となっておりますが、隔月で映画上映会なので本当は9時開始でした。皆さん、休日なので朝ゆっくりとお越しくださいましたが、想定内です。だいたい10時前くらいに映画の上映を行いました。今回は昭和30年代の青春映画を皆さんと鑑賞しました、芸能通のUさんもKさんも若い頃の名優がキビキビと初々しく演技している姿を見て

「名前言われないと、誰か分からないねえ」

「今ごろは引退しているのかしらねえ」

と興味津々でした。そして肝心の映画は、当時の街の風景や、言葉遣いなどがとても趣深く、脚本が大変面白かったのであっという間の一時間半でした。

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毎月のことですが、お昼ごはんをご馳走になりました‥いつもすいません。食べながら、Uさんに

「こないだ言っていたけど、ショッピングセンターマストの会場を借りてサロンを開くプランは実現しそうなのか?」

と言われました。つい先日、アシスタントなすちゃんがマストの事務局に会場使用の予約を入れて、晴れてサロンが実現することになったと報告すると、とても喜んでくださいました。と、言うわけで10月は初めての!仮設住宅以外でサロン開催のはこびとなりそうです。近日中に詳細を告知いたしますね。

午後13:00- 小鎚第二十

さて、小鎚第二十の集会所でしばらく待機しましたが、残念ながら住民の方はどなたもおいでになりませんでした。会場をあとにして、我々は次の波板へと向かいましたが、町方を通ったのでここに立ち寄ってみました。

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東日本大震災で津波に破壊された旧大槌町役場です。ここでは災害対策の会議をしていた当時の町長をはじめとした多くの役場職員が犠牲になりました。画像の通り、今にも崩れそうな建物ですが、津波の恐ろしさを後世まで伝えたいと願う人々が是非、震災遺構として保存してほしいと町に申し入れています。しかし現在の町長は選挙公約で建物の解体を明言しており、町はふたつの意見でまっぷたつに分かれ、未だに解決には至っておりません。保存か、解体か。なんにせよ、ここ大槌町に住む皆さんの気持ちが再優先されるべきなのではないかと、個人的には思っております。

15:00- 吉里吉里第二

浪板にある吉里吉里第二仮設に到着すると、集会所の入り口ではベンチに座って談笑する住民の皆さんがいました。お声掛けしたところ、どなたも法人で作った写真集「三陸の海に響け、ふるさとの歌声」をご存知なかったので、皆さんに一冊ずつお渡しいたしました。もうすっかり全員に行き渡ったんじゃないかと勝手に思っていましたが、そうでもなかったんですね。

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常連のS姉さんを含む3名の方がサロンにご参加くださいました。河田さんからの差し入れ(もみじ饅頭)をつまみながらお茶を飲み、YouTubeで震災前の大槌町の動画を見ました。ひとつひとつの建物を懐かしみ、まるで今でもそれが存在しているかのような話ぶりに、時の流れが一瞬戻ったかのような気持ちに私もなりました。

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非常に不思議な時間を過ごしました。

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