「生生学舎アダージョ」にて

以前のブログでもご紹介しましたが(これこれ)自身も思い障害を抱えながら一生懸命ヴァイオリン演奏を頑張っている高山仁志さんが通う作業所が盛岡市内の、私の家からほど近いところにあります。
特定非営利活動法人いわて脳外傷友の会イーハトーヴが運営している、就労継続支援B型事業所(高次脳機能障がい)「生生学舎アダージョ」という作業所です。
以前から高山さんのお母さんに
「一度、うちの作業所にいらしてくださいよ」
とお誘いいただいていたのですが、なかなか実現せず。先日の考仁病院での難病連セッションで再開して
「そろそろ、いらしてくださいよ」
と再度お誘いいただいたので、行ってきました。
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車で行く時は一方通行に注意!
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中に入ると、木工の道具がたくさんありました。
「先生(私のことですね)に是非、定期的にいらしていただいて、ご指導をお願いしたいのですが」
「音楽療法ですか?」
「それもそうなんですが、ここの利用者さんたちが出来るような活動を考えていただきたいのです」
「えええええ」
「それも、お洒落な活動を」
「えええええええええ」
音楽療法士として仕事を始めて20余年、これまでもイラストやら漫画のお仕事をちょいちょい(オリンピックの頻度より低いくらいのペースで)いただくことはありましたが、お洒落な活動って。
「作業療法士さんという専門家が世の中にはたくさんいらっしゃいますがー」
「そういう専門の方を呼ぶより、先生にいらしていただきたいんです」
高山さんのお母さんから熱心に言われて、私もついうっかりOKの返事をしてこの日は帰りました。
さて、どうしましょう。
アダージョの利用者さんは事故などで脳に深いダメージを負っているため、上肢や視聴覚、あとは記憶などに障害が残っています。こういう方たちが楽しんで、達成感を得られる活動って何があるでしょう。しかもお題は「お洒落」。
数日後、私は小手調べに以下の道具を持参して再訪しました。
・カラーコピーした北欧テキスタイルの図案
・マニキュアの除光液
・ボール紙や段ボール
・数字のハンコ
・丸いシール
・クレヨン
これらを用いて一緒に行った活動が「トナー転写」と「シールの樹木」です。
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カラーコピーした図案を切り取って、テープで段ボールに固定し、マニキュア除光液を塗布して転写しているわたくし。
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そしてボール紙にクレヨンで描いた樹の幹に、各々好きな色のシールを葉や実や花に見立てて好きに貼ってもらいました。
見ていたスタッフからは
「あの人、ああいう色遣いするんだ」
「あんなセンス良い配色すると思わなかった」
との声が。
利用者さんからも、楽しかったとの声が出ました。
良かった。
お洒落屋さんの仕事は大変ですが、音楽療法士と同様に自分の「直感」や「センス」を基幹に行うので、とてもやっていて楽しかったです。次回はいつになるかわかりませんが、おぼろげにシルクスクリーンとか、エンボスパウダーやらバーサマークを使った活動なんてどうかな?と目論んでいます。

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