11月 24

宮古市「藤畑」「高浜」 2012/11/24

午前 10:30-11:30 藤畑
この仮設は入口にとても大きなけやきの木がそびえています。風の強い日は、けやきの枝がまるで「鳴いている」ように音を鳴らすのだそうです。
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前回は女性一人と、親子連れだけでこぢんまりとセッションを行いましたが、今日は沢山の方にご参加いただきました。前列に座った3名は、ここではなくちょっと歩いた場所にお住まいの方だそうです。岩手日報の生活情報をご覧になって、いらしたとのこと。
全部で13曲を歌い、体を動かしました。
活動後、いつも談話室の暖房などお世話をしてくださるKさん、自治会長さんたちとお茶を飲む時間がありました。そこで「仕事に就いたり引っ越したりで、最近は談話室で活動する人が少なくなった」と聞きました。藤畑といえば、先週の作品展示会でもKさんの素敵な作品が展示されているほど、手芸等の活動が活発な場所だと思っていたので、ちょっと意外でしたが、お一人の方から
「もう散々、手芸をやってきてそろそろ疲れてきました。休みたい」
との言葉が出て、考えさせられました。
住民同士集まって、手芸をやりたいから材料が欲しい。教えてくれる先生が来てくれるといい。そんな声ばかりを聞いていた私にとっては、初めて聞く声でした。
それを横で聞いていたKさんは
「でも、作ったものを喜んで下さる方がいるなら、これからも作りたいですね」
とおっしゃってました。
Kさんは、先週届けた手芸の材料をとても喜んで下さって、色々工夫してすでに活用しているご様子。ふくろうやイカのマスコットを飾る木の弦は、ご自身で山から採取してくるんだそうです。
午後 13:30-14:30 高浜
開始時間の30分前に到着、準備していると何度もここで会ったことのある小学生男子(ちょっと太め)が遊びに来ました。
「キーボード触りにきたの?」
「うん」
大人が来るまでね、という約束で自由に使わせました。まあ、力任せに叩いたりボリュームをあげたりしたら注意しますが。
これも発散になるんでしょうね。
前までは大人が来ても、やり足りない!と言ってしつこく触っていましたが、今日は何も言わずに
「じゃ」
と言って去っていきました。それはそれで寂しい。
今日は4名の方にご参加いただきました。
(終了間際にもうお一人)
歌も歌いましたが、皆さんの元住んでいた場所の思い出話や、宮古のことなどを教えていただく時間が多かったように思います。
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リクエスト曲の思い出も聞きました。亡くなった方を悼む気持ちでこれを歌ってらした、と教えていただき、私も気持ちが引き締まりました。
引き締まったわりには、携帯電話を忘れていったん取りに戻りましたが。ボケナスですいません。

11月 17

宮古市「なかよし公園」「あゆみ公園」 2012/11/17

盛岡市から宮古市へ向かう106号線は、現在あちらこちらで道路工事をしていて、最短1時間半で到着するはずが2時間みないといけない状態です。道路をメンテナンスするのは必要ですが、どうしてこう同時多発的にやらなくてはいけないのか、とブツブツ文句も言いたくなる今日この頃。
寒い中、工事に従事する皆さんは本当に御苦労さまです。
午前10:30-11:30「なかよし公園」
談話室に入ると、すでに数名の方がスタンバっておられました。
開始までまだ時間があったので、昼時間あちこちにお届けする手芸の材料(明日の記事でご紹介します)を広げて整理していたら、住民の方が興味深そうに
「何それ」
と質問してきました。
「実は某仮設で盛んに行われている手芸の材料を、Twitter等で全国の皆さんにご紹介したところ、心ある方数名から材料を郵送していただいたので、ここが終了したあとに届けに行くんです」
と説明しました。
「へえ、他の仮設ではそんな活動してるんだ」
「うちは誰も教えに来てくれないよね」
「定期的に教室開いてくれるといいな」
「でも、どこにどう頼んだらいいか分からないし」
イベントや活動のコーディネートは宮古市社会福祉協議会にある生活復興支援センターの管轄であること、私の音楽療法もここに依頼して組んでもらっていること、もし仮設の皆さんから要望があるなら問い合わせてみると良いかもしれない、と私見をお伝えしました。
皆さんが口々に言う
「売り物にするかどうかは別にして、私たちはクオリティの高いものを作りたいという意識があります。現地まで足を運んで教えにきてくれる方がいるなら、どんなに有難いことか!」
という言葉が胸に突き刺さりました。
今、この時点で必要な支援の具体的な形、というものが見えた気がしました。
音楽療法は皆さんからの積極的なリクエストを中心に進行して、無事に終了しました。
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午後13:30-14:30 「あゆみ公園」
避難所時代からずっと音楽療法に参加してくださっている男性が、談話室の前で待っていてくれました。
元々こちらの方ではないのですが、数年前に移住してお店を経営していて被災なさった方です。近々、元のお店のあった場所でまた再開されるとのこと。仮設を出て新たなスタートというめでたいお話を聞いて、我々も嬉しくなりました。
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まだ仮設から出る目処がたっていない他の参加者からも
「おめでとう」
「また遊びにきてね」
とあたたかい励ましの言葉が出ました。
歌はほんの数曲しか歌いませんでしたが、かわりに皆さんのこれまでの辛かった体験、嬉しかった思い出などを聞く貴重な時間となり、多くの学びを得ました。
いつだったか、とある場所でとある方から「死にたくなったけど、仮設にいたら仮設の皆さんに迷惑がかかるし、車にひかれたら運転手さんに迷惑がかかるし、どうしようもなくて真夜中に数時間もあてどなくさまよったことがある‥」という思い出話を聞いてどうしようもなく胸が締め付けられる思いがしましたが、そんな辛さを乗り越えて明日に向かって歩き出そうと皆さん必死です。

11月 03

宮古市「中里」「浄土ヶ浜」 2012/11/3

実は前の日、職場で大変ショックな出来事があり物凄いストレスで眠れないまま朝を迎え、体調も精神状態も最悪のまま被災地に出かけることになりました。無償のボランティア活動とはいえ、プロの音楽療法士ならどんな日でも万全の状態で現場にのぞむべきなんですが‥まことに恥ずかしい話です。
午前 10:30-11:30 「中里」
到着すると、支援員さんと「盛岡社協ボランティア」のステッカーを体に貼った数名の女性がいました。
事前に連絡をいただいていたので、彼女たちが臨床心理士さんだとすぐわかりました。
私が談話室で音楽療法を行っている間は、奥の和室で子供たちを対象とした活動をなさるとのこと。
ああ、子供の相手をしてくださるのですね!と大変嬉しく思いました。
というのも、談話室に集まるのは大半が高齢者なので、いつも私は活動内容を「回想法」や「嚥下体操」「脳トレ」などを中心に組み立てているのですが、時折子供たちも興味を持って集まってくるので、同時に高齢者と子供の相手が出来ずジレンマに陥ることがこれまで多々あったのです。
私と一緒に誰か児童専門の音楽療法士がいればいいなーと、常々考えていたので、今日のように専門家が隣で子供を担当してくださるのは理想的な状態です。
と思っていたら、最初はやはり楽器に興味があって、二人ほどこちらにまじってきましたよ。
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※鶏やカエルは私にとって楽器です
この楽器演奏のあとは、いつも通りサイコロを転がして年代を決め、選曲して歌唱しました。
あてふりは最近マンネリ気味だったので、思いきって即興で
「函館の女」
でやってみたところ、あまりに下品な仕上がりに‥でもウケたからいいか。
(いいのか)
今日は集まる時間が皆さんまちまちで、終了時間ギリギリにいらした方から
「今来たばかりなんだから、終わりにしないで!アンコール、アンコール!」
と延長時間で3曲ほどアンコールさせていただきました。
和室で電気もつけずに黙々と心理士さんと作業していた子供たちから、活動後にお菓子の袋をいただきましたよ。もしかしたらハロウィン?かな?ありがとう、嬉しい!
お昼はほか弁買って駐車場で済ませ、レインボーネットにDVDを届け、小山田の社協であたらしいチラシを渡しました。そこで、前からカリタスジャパンのボランティアにいらしていた北海道の男性とばったり。あれ?今、社協のスタッフルームから出てきましたよね、と思ったら
「ここの職員になったよ、引っ越したよ宮古に」
って。ええええええ!すごい!!
午後 13:30-14:30 「浄土ヶ浜」
4名の方がすでに談話室にいらして、機織り機で作業を行ってました。
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見よ!この機織り機とミシンの数!
本格的な工房ですよ、ここ!
ここではみんな、配布したばかりの楽曲リストから好きな歌を選んでいただきました。
Kさんという方は、一年ほど前にお邪魔した際に
「フランク永井のおまえに、という曲はないのかしら」
とリクエストを下さったのですが、今日も「霧子のタンゴ」をリクエスト。フランク永井や石原裕次郎がお好きだとのことです。
この他、水原弘や都はるみ、美空ひばりを一緒に唄いました。
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天井のスローガンが素敵!
帰りは寒い中、外に出て荷物運びを手伝ってくださり、見送りまで!ありがとうございました。
二か所の仮説を巡っている間に、体力的なところはまだ辛かったけれども、気持ちはだいぶ楽になっていました。
さあ、この調子で夕方の大槌町へ向かったのですが‥実はそこで大変な失敗に気付きました。
続きはまた明日‥。

10月 27

宮古市「清寿荘」「荷竹」 2012/10/27

今日の午前、午後の会場はどちらも至近距離にあり、夕方に訪れる大槌町へのアクセスには一番都合のよい場所だったので、私は
「なんて移動の楽な日だろう!」
と内心喜んでおりました。
ところが、ぎっちょん。
好事魔多し。
とんでもない落とし穴が、このあと待ちうけておりました。
午前 10:30-11:30 「清寿荘」
談話室で待っていましたが、時間になっても誰も来ません。
これはまた参加者ゼロなのか‥と思って、表で元気に遊んでいた小学生女児たちのところへいって
「一緒に遊ぼうよ」
と室内に誘いました。
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6名の子供たちと、サイコロ遊びや風船遊びをしました。
数名は我々が前にも訪問した時のことをおぼえていて
「おじさーん!また変な絵かかないでね!」
と言ってきました。
(セクシーアンパンマンとか描いた記憶あり)
大人は誰も参加しなかったけど、子供たちと楽しく遊べたからいいかな‥と思ってその場を離れ、懐かしい豊間根の「笹」で昼食をとりました。
午後 13:30-14:30 「荷竹」
時間よりちょっと早めに談話室に入ると、何度も音楽療法に参加してくださっていた女性が室内で手芸をしていました。
そして私を見ると
「あら、今日は午前って聞いていたんだけど来なかったね。本当は午後だったの?」
と言われました。
ま ・ さ ・ か ?
はい、そのまさかでした。
私、午前と午後の会場を間違っていたんですね。発覚した瞬間、血の気がさーっと引きました。
「え、じゃあ皆さんずっと午前中待っていて下さったんですか?」
「いや、あまり人いなかったよ。いつもここで手芸しているメンバーだから、普通に手芸して時間潰しただけ。午後またみんな来ますよ」
と言っていただきました。あー。
しばらくして、他の手芸メンバーさんもいらして、皆さん何事も無かったように手芸を再開していました。
「じゃあ、皆さんの作業の背後でBGMのように歌います」
と言うと
「はいはい、よろしくー」
と手を動かしながら笑って下さいました。
ああ、良かった。じゃあセッションを‥と思いましたが
ち ょ っ と 待 て 
逆に、清寿荘の方々には午後と告知されているのだから、これから談話室にいらして「今か今か」と待っている人がいるのではないか?このままだとすっぽかしになるのでは!それに気付いて、運転手のなすちゃんに
「ごめん、至急午前の場所に行って、来ている人がいたらこっちに連れてきてもらえない?」
と頼み、現地に行ってもらいました。予感的中!やはり参加者が2名、談話室で待っていたそうです。あああ危なかった!
幸い、お二人とも荷竹に移動するのは快諾してくださり、一緒に音楽療法を行うことができました。
1年以上、談話室を巡回してこんなトンチキなミスは初めてです、もう二度とこんな馬鹿なヘマしないよう、気をつけます。
すいませんでした。
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昭和20年代に宮古市をおそった災害「アイオン台風」「カサリン台風」の話題が出た際、お一人の方が
「氾濫した閉伊川の暴れ水に、流された大量のヘビが見えたの。ヘビとはいえ、可哀相じゃない?だから、うちの母が竹の棒を投げ入れたら、それに撒きついてヘビたちは助かったみたいよ」
という、何だか民話のような思い出話を披露してくださいました。
手芸で出来た「どんぐりチャーム」、我々もいただきました。
ありがとうございました、大切にしますね。
セッション後、清寿荘からお連れした二人は、ちゃんと車でお送りいたしました。
その後、我々は大急ぎで大槌へ。

10月 20

宮古市「藤原三丁目」「河南」 2012/10/20

秋晴れの良い一日でした。
106号線は盛岡から宮古にたどりつくまで、何箇所も工事で片側通行になっていて、移動時間が読めない状態になっていましたが、ゆっくりと山々の紅葉を眺める機会を得ました。
午前 10:30-11:30 藤原三丁目
到着直後、駐在していた巡回員さんに
「今日は皆さん来ないかもしれない‥」
と言われました。
理由は様々だと思いますが、私個人としては音楽療法に参加しなくても、仮設に住む皆さんが日々の暮らしで充足しているのであれば私の来訪が不要にることが悲しいことだと決して思いません。しかし、何らかの理由で住民の皆さんが談話室に足を運ばなくなったのであれば、それは何とか対策を講じなければいけないのではないかと思いました。
談話室にはウクレレ演奏者の皆さんが楽しく交流された記録がありました。
その他、手工芸の作品も多く展示されていて、たくさんの活動がここで行われていた名残りを見ることが出来ました。
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時間を少々過ぎて、お二人の方が音楽療法に参加してくださいました。
彼らのリクエストを中心に、歌を歌いました。
これまでここに何度もお邪魔してますが、過去に参加してくださった数名の方々は、結局最後まで顔を見せてはいただけませんでした。とても残念です。4月以来久々の訪問だったので、お会いできるのが楽しみだったのですが。
そのかわり、本日の参加者からは昭和20年代の曲を歌ったあとに、アイオン台風とカザリン台風で藤原地区が被った甚大な被害の記憶を語ってもらいました。とても貴重なお話でした。
午後 13:30-14:30 河南
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とにかく!!明るい皆さんです!!
我々(私となすちゃん)の一挙手一投足に大笑いしていただき、その都度エッヂの効いた突っ込みを入れていただきました。
午前中は青森県黒石市から、干支のねぶたを作るボランティアが入っていたのですが、その疲れも見せずに1時間ずっと元気な歌声が響いていました。
このパワー見習いたいです。
それにしても、なすちゃんの人気はここにきて凄いことになってます。
ちょっと嫉妬‥。
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ついあおられてハッスルするなすちゃん画像。