5月 07

宮古市「三王自治活動センター」「第28分団屯所」2018/4/8

午前10:30- 三王自治活動センター

二か月ぶりの田老です。桜のつぼみは膨らんではいませんが、そろそろ春の訪れを感じさせる風のあたたかさでした。野球場にはたくさんの小学生球児の姿と、保護者グループの姿が。

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三王団地の皆さん、丘の上にある住宅街なので坂をえっちらおっちら登って会場まで来てくださいます。ここに来るまでが一苦労ですが、足腰が鍛えられますね。

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駐車場でぽつんと縁石に座っている男性がいて、散歩の途中かな?と思ったら

「あのお父さん、耳が遠いから近くに行って声をかけると喜んで参加してくれると思うわ」

と皆さんから教えていただき、さっそく勧誘に。快く会場へといらしてくださいました。ただ、お耳が遠いので歌や体操は難しそうです。かわりにスライドで上映した昔のニュースや歌詞を見ていただいて、一時間楽しんでもらいました。

午後13:30- 第28分団屯所

今年度から新たに追加された巡回先は、何だか仰々しい名称の会場ですが、館が森の公営住宅裏に完成した宮古市広域消防団の屯所です。午前の三王自治活動センターもそうですが、三王が30分団。こちらは28分団です。玄関を入って階段をあがり、ふすまをあけると下図のように広い和室になっていました。

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「こちらから半分は地区住民、こちらから半分は公営住宅の住民。一緒に参加します」

と代表の方に教えていただき、交流促進の効果があれば‥と様々な趣向を凝らして活動を進めてみました。二つのグループにきっちりと分かれて座っているのですが、時々それぞれのグループから良くしゃべる代表二人が大声でやりとりするので、見ていて面白かったです。

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ノリの良い女性が、踊っているなすちゃんの隣にすごいスピードで移動してきて、一緒に踊っている様子です。かけられる声援もすごかったですよ!田老の皆さん、本当に明るくて元気で素晴らしい。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

3月 22

宮古市「津軽石公営住宅」「近内公営住宅」2018/3/17

午前10:30- 津軽石公営住宅

現地に向かう途中、金浜のコンビニエンスストア裏にある出来立ての堤防にタンタンと一緒にのぼってみたのですが、震災後の堤防は本当に‥すごくゴツいです。てっぺんにいると、海風でいっきに手足が冷えます。三陸の光景はこれがスタンダードになるんですね。

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寒暖差の激しい毎日が続いていましたが、この日はやや寒い気温でした。集会所に入った途端、私は清寿荘仮設からのお馴染みさんに声をかけられて

「先生、ごど味噌が手に入りましたよ!」

と言われました。ごど味噌、それは昭和初期まで津軽石の味噌屋さんが作っていた調味料で、宮古市を始め三陸の皆さんにとっては幻の味です。原料となる大豆を大鍋で煮上げた後、残ったお湯に麦のふすまと塩を大量に入れて発酵させたもの、だと聞いていますが‥いったいどなたが再現なさったのでしょう?

「Kさんという知り合いが、昔ながらの作り方を自分なりにアレンジしてみたそうですよ。元々は入っていないクルミも、ほら」

と見せて下さったのですが、マーマイトのような液体に確かにクルミのつぶつぶが。瓶まるごと、下さいました。これは帰ってから食べてみないと!ありがとうございます。

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懐かしい唱歌などを歌ったあと、久々におにいさん(アシスタント澤瀬)によるフラを披露しました。たどたどしい感じが皆さん大喜びでした。初参加の男性がお一人いらしたのですが、元漁師さんだったそうで、魚のことを色々と教えてくださいました。

午後13:30- 近内公営住宅

西が丘のスーパーマーケットでお弁当を買って朝食を済ませ、午後の近内公営へと到着。ここは市内の公営住宅で唯一ペット飼育が可能な団地なので、散歩中の光景が見られます。車内でそれをうかがっているタンタンも、ちょっと落ち着かない様子。

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何と!なかよし公園でずっとご一緒していた方、ここ一年半ほどお会いできなかったのですが、久々にサロンに参加してくださいました。とても元気そうで安堵いたしました。さらに、新規で男性参加者もお一人いらして、何だか賑やかな雰囲気。

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ここに集った方々は、西が丘、藤原三丁目、なかよし公園という違う仮設で出会った皆さんです。こうやって一堂に会しているのを拝見して、ちょっと胸が熱くなりました。月日の流れ、感じますね。歌や体操をして、あっという間の一時間を過ごしました。またお会いしましょう!

3月 21

宮古市「愛宕小」「中里」2018/3/4

午前10:30- 愛宕小

バタバタと閉鎖の決まった宮古市内の仮設住宅、この日の二件も最後のサロンとなりました。思い起こせば愛宕小学校仮設の初回、誰も来なかったので当時の同行者(三上さん)と二人で途方に暮れながら談話室で一時間過ごしたものです。そんな話を皆さんにしたところ、リーダー格のKさんが

「実は私の住居はここ(談話室)の隣だったから、あなた達が来ていたのはわかった。でもどうしたら良いか分からず、じっと部屋で黙って座っていた」

と打ち明けてくれました。確かに、2011年10月といえば震災発生から半年。被災した皆さんは出来たばかりの仮設住宅に入居したてで、落ち着かない時期だったと思います。そんなところにどこの誰かも分からない人間がイベントでございます、と訪れても‥ねえ。

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この談話室が無くなったらどこに集まろうか、と皆さんがおっしゃるので

「どこか場所さえあれば、私はずっと通いますよ」

と言ったところ

「じゃあ、Kさん宅(近所に中古住宅を買って改装中)はどう?」

と皆さんがおっしゃったので、何と!愛宕小サロンは継続決定です。良かった。

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一通り歌を歌ったあとは、毎度ありがたいランチの時間です。本当に店を出して欲しい‥Kさんの絶品中華そばです。

午後13:30- 中里

お昼休みが終わる頃、集会所へお邪魔しました。既に多くの方がお集まりになってました。やはりここも最後のサロンです。いつも通り、サロンのしおりをお渡しして声の出し方、呼吸法、姿勢の保持、抗重力筋の鍛え方などについて説明しながら活動を進めました。

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中里こと愛宕公園仮設の皆さんは元々、鍬ケ崎地区に住んでいた皆さんです。この仮設が無くなった後にどこのサロンにお誘いすればいいか‥私も考えたのですが、人によっては違うメンバーが入ったサロンは気が引けるとか、人数が多いサロンだと嫌だとか、本当にたくさんの考え方、意見があります。一概に、鍬ケ崎出身の方が多いからと鍬ケ崎公民館にお誘いして済む話ではありません。社協さんとじっくりと相談して新年度の巡回先を慎重に決めたいと思っています。

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最後に「蛍の光」「仰げば尊し」を歌って、6年間の区切りとしました。また再会できることを祈りつつ、皆さんとお別れをしました。ふと窓の外を見ると、ずっと集会所の様子をうかがっていた一羽のカラスが飛び立っていくところが見えました。

3月 10

「歌と体操のサロン」7年間のあゆみ

もうすぐ7年目の3月11日を迎えます。我々が三陸に通い始めたのは2011年4月ですが、つい昨日のことのように感じます。また、記録の整理をしながら活動のまとめをしている時には、全ての活動、出会った全ての人々、歌った全ての歌をはっきりと思い出せます。とはいえ、あやふやになってしまったことも多々あるので、早いうちに何かしらの形で次世代に伝えるべきことをまとめたいと思っております。

記録用の画像については、二年前に「三陸の海に響け、ふるさとの歌声」という題名の写真集を出版して仮設住民や関係部署、支援して下さった方々へ配布することができました。動画も撮影しておりましたが、もう連絡がつかない方の分は残念ながら肖像権の問題で公開は出来ません。事前にお許しを得て今でもコンタクト可能な方の分を集めて、ここにご紹介いたします。三陸に足を運んだことの無い全国の(そして全世界の)支援者の皆様に、実際どういうサロン活動を行っていたのかを感じていただくためです。

どうぞじっくりとご覧いただき、動画に映っている皆さんの声や表情からサロンの雰囲気などを感じ取っていただければと思います。

なお、全ての動画は無断使用および無断転生は禁止いたします。

「安渡第二」2013.4.28

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https://youtu.be/OTeoj2l5MJ4

映画「喜びも悲しみも幾年月」主題歌は三陸の人々にとってはなじみの深い歌。おもちゃの鳥を楽器に見立てて歌いながらの合奏を試みました。2013年4月28日、大槌町安渡第二仮設にて

「安渡第二」2016.8.22

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https://youtu.be/pDufdH9umXw

ソフトボールを太鼓に見立ててスティックを持ちながら「お猿のかごや」を叩いてみました。大槌町安渡第二仮設にて、2016年8月22日撮影

「安渡第二」2017.4.16

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https://youtu.be/tLE6c16mQtw

氷川きよし「きよしのズンドコ節」に合わせた体操を指導している法人スタッフ、通称「お兄さん」ことなすちゃんです。コミカルな動きで大人気!大槌町安渡第二仮設2017年4月16日撮影

「安渡第二」2017.5.21

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https://youtu.be/AYrY7KqZJ0Q

久保幸江「トンコ節」の歌詞に合わせた動きをする、いわゆるあてふりを皆さんと楽しんでいる場面。大槌町安渡第二仮設2017年5月21日撮影

「吉里吉里第二」2016.5.22

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https://youtu.be/oKkLXGN8_rk

小柳ルミ子「瀬戸の花嫁」に合わせた踊りを当法人スタッフのなすちゃんが指導している場面。岩手県大槌町吉里吉里第二仮設にて2016年5月22日撮影

「吉里吉里第二」2017.7.16

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https://youtu.be/QgHdTsOAaZQ

オーストラリアからお越しいただいたゲストの音楽療法士二人と一緒に島倉千代子「からたち日記」のあてふりを踊ります。岩手県大槌町吉里吉里第二仮設にて2017年7月16日撮影

「吉里吉里第二」2017.11.19

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https://youtu.be/Ir8bHXRF47U

たまには洋楽でダンスを‥ということで「Save the last dance for me」の練習をしている場面です。岩手県大槌町吉里吉里第二仮設にて2017年11月19日撮影

「崎山」2012.12.13

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https://youtu.be/4H94-q6i4co

都はるみ「好きになった人」やマヒナスターズ「お座敷小唄」など有名なメロディーに合わせて自作の歌詞を持参した男性が訪ねてきました。果たして上手に歌えるでしょうか?岩手県宮古市崎山仮設にて2012年12月15日撮影

「近内」2013.3.30

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https://youtu.be/8QYgmSLVuPY

東日本大震災による被災者に向けた応援ソング「花は咲く」は仮設住宅に住み皆さんも大好きで、何度もサロンで歌いました。この日は頑張ってハンドベル演奏にも挑戦!岩手県宮古市近内仮設にて2013年3月30日撮影

「板屋」2015.11.21

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https://youtu.be/3ILWpKSyOZY

小林旭「恋の山手線」をローカルバージョンの歌詞に変えて発売された「恋の山田線」、一定の年齢以上なら現地の皆さんも良くご存じでした。脳トレにもなる手の動きをつけてみましたよ!岩手県宮古市板屋仮設にて2015年11月21日撮影

「鍬ケ崎」2017.5.14

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https://youtu.be/bLgQbrknEyY

五月みどり「一週間に十日来い」であてふりを踊る様子です、岩手県宮古市鍬ケ崎仮設にて2017年5月14日撮影

「鍬ケ崎」2018.2.4

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https://youtu.be/rQHEiL0qZ8U

この日が鍬ケ崎仮設でのサロン最終日でした、この春から皆さんは仮設を出て別な場所に移り住み、新たな一歩を踏み出すのです。お別れに「蛍の光」を歌いました。2018年2月4日撮影

「なかよし公園」2017.8.6

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https://youtu.be/wh9H9xf3vf8

バルセロナ在住の日本人ヴァイオリニスト籠島弥生さんが訪ねてきてくださいました。岩手県宮古市なかよし公園仮設の皆さんに向けて「故郷」を演奏、私も隣で美しい音色を聴きながら「避難所巡回の頃はこの歌が辛くて聞けないと言っていた方がいたなあ」と思いをはせました。2017年8月6日撮影

「愛宕小」2017.7.15

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https://youtu.be/yz0o3HVw9jE

長期間にわたる避難生活で体調を崩す方も少なくありませんでした、そこで当法人では歌を歌うだけではなく身体のケアや運動にも力を入れて行くことにしました。サロンの体操にZUMBA®を取り入れたのをきっかけに、Japan Wellness Innovationが考案した足のセルフケア法「Q-ren骨盤体操」を学びました。愛宕小仮設の皆さんと取り組んでいる場面です

3月 04

宮古市「実田」「津軽石公営住宅」2018/2/18

午前10:30- 実田

2018年3月までに宮古市のほとんどの仮設が解体される予定ですが、実田仮設は一昨年秋に発生した台風10号による被害で入居した方々のために残される数少ない場所です。が、この日の朝に到着して驚いたのが、半分ほど棟が撤去されて更地になっている光景でした。い、いつの間に!

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雪かきにいらしてた宮古市社協の方に聞いたら、いきなり解体が決まってあっという間に撤去されたのだそうです。そんな大人の戸惑いはよそに、寒い日曜日の朝でも男子たちが広くなったスペースで元気に遊ぶ姿がまぶしかったです。

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実田のサロンは前回、スタッフの体調不良で一回お休みとなってしまいましたが、数か月ぶりに皆さんの変わらぬ笑顔と歌声に再会することができました。1時間の活動時間の半分が過ぎようとした頃、ひょっこり新規のお客さんが。しかも珍しく男性です。帰りがけの社協さんからサロンの開催を聞いて、ちょっとのぞいてみようかな?と足を運んで下さったとのこと。7年目間近にして、新たなお仲間が出来るとは、何と素晴らしいことでしょうか。

午後13:30- 津軽石公営住宅

午後の津軽石公営住宅も、前回キャンセルしてしまいました。ここには荷竹、清寿荘など近隣の仮設から移り住んだ顔なじみの方々が多く、病欠した我々にあたたかいお見舞いの声をかけていただきました。

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仮設時代には良くサロンへ顔を出してくれていた方が、公営住宅に住み始めてからはとんとご無沙汰‥ということもありますが、多少の寂しさは感じるものの個人的にはその方にとっては人生の新たな段階に切り替えた‥という前向きな考え方をするようにしています。その一環として、仮設での最後のサロンで何度か「仰げば尊し」「蛍の光」など卒業の歌を歌って区切りをつける試みもしました。その際、涙を流してこれまでの数年間を振り返る場面もあり、また逆に晴れ晴れしく大騒ぎをして「はい、解散!また逢おう」とお別れした場面もあり。様々でしたが、ここの皆さんのように仮設で面白かったからまた来たよ!と有難いことを言って下さるケースもあります。

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二戸市や雫石町の介護予防教室でも使用している「歌と体操のサロンしおり」を配布して、この日も身体のトレーニングや健康に良い歌の歌い方を一通り説明して、たくさんの懐メロを歌いました。避難所も仮設住宅も「仮の住まい」でしたが、公営住宅は殆どの方にとっては安住の場所となる見通しです。この場所で長く長く続けていけるような活動をしたいと思っています。