9月 30

岩泉町「中島」「中里」2018/9/24

午前10:00- 中島

7月以来の訪問となった中島公民館。相変わらず床はボコボコしておりましたが、お集まりいただいた皆さんはとても元気元気!我々の到着を椅子に座って待ち構えてました。気合が入ります。

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やはり一番記憶に残っているのはアシスタントなすちゃんの軽妙なダンスだったようで、なすちゃんが前に出てきただけで拍手が起こったのは面白かったです。それと

「前より太った」

というツッコミも。どうなんですか、と本人に問いただしたところ言葉を濁していたので慧眼ですね。スライドを使って誤嚥予防の説明とマッサージの訓練を行い、発音練習をしました。そして、ここでも安家弁の資料を読み上げながら、地区ではどう表現するのか、なんて発音するのか、について懇切丁寧に皆さんからご指導いただきました。

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壁際の机に何でもノート、という帳面があったので私もメッセージを書き込んだのですが、一昨年前の台風被害からずっとボランティアに通い続けている方の激励メッセージなどがあり、とてもありがたく感じました。窓の外ではちょうど稲刈り作業の真っ最中で、その合間を縫って集まってきた皆さんとの出会いもまたありがたかったです。

午後13:30- 中里

公民館に到着すると、大勢の若者の姿が。聞けば、地元大学の学生さんがこの地域の伝統芸能である踊りを毎年習いに来て、ここで合宿しているのだそうです。そういえば、部屋には濃厚な汁物の残り香が。タンタンをブランコの支柱につないだら、女子学生さん数名が

「かわいー」

と言って寄ってきたので、おやつをあげてくださいと託してきました。

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お世話役の方(?)を中心にあちこち声掛けをしていただいて、お孫さん含めて9名の参加者でした。お孫さんは前回の男の子の弟さんかな?と勝手に推測しましたが、どうでしょう。クイズ大会でも、積極的に大声で答えてくれて、とても可愛かったです。

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長期記憶の賦活を目的とした回想法スライドを多めに使いましたが、長い仮設生活のせいで、それまでのご自宅での暮らしと違う動き方、過ごし方が原因で軽度認知障害を患う方も多くみられました。有酸素運動による脳内の血流増加と、認知トレーニングでどんどん活性化できたらと思います。

9月 27

岩泉町「滝の上」「中野」2018/9/23

午前10:30- 滝の上

二度目となる岩泉町滝の上仮設は、岩泉町の入り口となる小川地区にあります。盛岡から入って最初にある道の駅「三田貝分校」から割とすぐの場所ですが、集落の中心部を流れる川が氾濫した爪痕が二年経過した今でもそのまま残っていて、非常に胸が痛みます。役場支所で当直の方から集会所の鍵を借りて、現場へと向かいました。名前が示す通り、一段高くなった丘の上にある仮設です。

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最初に足を運んで下さった方は、前回のサロン終了後すぐに部屋から岩泉町ヨーグルトを持ってきて、我々にふるまってくださった方です。他にも次々といらして、総勢4名のご参加となりました。前回のサロンのことを皆さんとてもよく憶えていてくださって、心待ちにしていたと言われました。嬉しいです!

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個人的に興味を持ってここ数か月、ずっと岩泉町の方言や風習などを調べていたのですが、入手できたのは一番山奥の安家という場所の方言だけだったので、小川ではどういう言い回しになるのでしょう?と皆さんに問いかけながら、活動を始めました。一番盛り上がったのは

「しらみぽうろぎ」

という言葉です。これは貧乏ゆすりを指す単語なのですが、戦後に子供も大人もシラミにたかられてDDTを振りかけられた!という思い出話から始まり、ホイド(何と表現したら良いでしょう‥ホームレスというか物乞いする人のことです)の話題まで、多岐に広がりました。その後、懐メロ(女性歌手)をいくつか歌ったあと、アシスタントなすちゃんがあてふりを披露して拍手喝さいを受けました。

そして‥またもや同じ方からチーズケーキとおまんじゅうを差し入れしていただきました。何でも、妹さんが手作りしたものだそうです。ありがたや!

午後13:30- 中野

岩泉町駅からほど近い、龍ちゃんドームという体育館脇にある中野仮設に到着すると、保健師さんが我々を待っていてくださいました。ここぞとばかりに、仮設住民の方々の健康状態や支援のことなどを教えていただきました。キリスト教会のボランティアさん、カリタスさん、その他に岩泉町で最近設立されたNPOや他の地域のボランティア団体など、多種多様な支援が岩泉町にも入って活動しているそうです。

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時間過ぎ、お一人が部屋にいらっしゃいました。前回もたくさんお話をした方です。生まれも育ちも岩泉町というこの女性からは、昭和20年にあった不思議な出来事を教えてもらいました。

「終戦前の暑い時期だから、多分昭和20年8月のはじめだと思う。自宅の目の前にあった畑で夕方暗くなるまで仕事をしていた私は、少し離れた丘から赤い火の玉のようなものが近づいてくるのが見えました。それは花火のようでもあり、風船のようなものでもあり、でもあたりが昼間のように明るくなるほどの光を放っていました。やがて火の玉は畑の真ん中に落ちてしまいました。一緒に作業をしていた近所の人たちは、川の中にいたのですが、やはり同じように昼間のようだったと言いました。あれは一体何だったのか、誰も知っている人はいませんでしたが、今考えると戦争で亡くなった方の魂がふるさとへ帰って来たんじゃないかと思います」

聞き終わった頃、もう一人の参加者が入室。この話はこれ以上は聞けませんでした。私もとても不思議だなあと思いつつ、活動を開始しました。

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ここでは童謡唱歌(テーマ秋)を多く歌いました。特に「里の秋」は山奥にある岩泉町のイメージにぴったりなので、私も伴奏していてとても感情が入りました。歌詞の3番で、南洋戦線に出兵していたお父さんが船に乗って復員してくる下りがあり、先ほどのエピソードも相まって、非常に味わい深い歌となりました。

6月 06

宮古市「佐原公営」「鍬ケ崎公民館」2018/5/20

午前10:30- 佐原公営

訪問先の仮設住宅が殆ど解体され、宮古市社会福祉協議会から組んでもらった巡回先は災害公営住宅ばかりになってきました。そしてこの日の午前は初めてお邪魔する佐原地区。プライベートでも訪ねたことのないエリアなので、ナビを頼りにドライブしました。ほどなく目的地に到着、少しばかり時間があったのでタンタンの散歩をしながらあたりを探索しました。大きな災害公営住宅が少し離れたところにもう一つあるのを確認したり、放課後デイサービスがあったり、いろんな発見がありました。

散歩から戻ると、アシスタントなすちゃんが電話で何かを確認。時計を見ると、すでに10時25分です。入り口のカギが閉まったまま、誰も開錠にいらしていないので、社協さんに問い合わせたそうです。担当の方が出勤していなかったのでやりとりに時間がかかり、実は我々が到着した場所から離れたところが本当の会場だったことが判明(散歩中に見たところです)。大急ぎで向かいました。

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すでに集会所は大勢の方で満席でした、お待たせして申し訳なかったです‥中里仮設や第二中仮設で何度もご一緒した方のお顔も見えます。お元気そうで良かった!仮設でのサロンが終了して、またお会い出来たら良いなあと思っていたので、こんなに早く実現して嬉しい!そして新たにご参加くださった方々も楽しんでいただけたようで安心しました。入り口付近に、障害をお持ちのお子さんとそのお母さんがいらしたのですが、音が大好きとのことで体を揺らしながら大きく反応をしてくれました。次回お邪魔する際は彼らにも演奏可能な打楽器などを持ち込みたいと思います。

午後13:30- 鍬ケ崎公民館

お昼休み、あまりに良い天気だったので浄土ヶ浜の駐車場に行ってビジターセンターなどを見学しながら、海岸まで下りて海をじっと眺めて過ごしました。遊覧船にも乗ってみたいなあと思ったのですが、残念ながら強風で波が高く欠航でした‥とほほ。

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鍬ケ崎公民館では館長さんからのご厚意で最初にコーヒーをご馳走になり、ゆったりとした気分で一時間のサロンを行うことができました。いつもありがとうございます。思えば、ここに集まる参加者の皆さんも依然は鍬ケ崎小仮設、第二中仮設、浄土ヶ浜第三駐車場仮設など別々の場所でご一緒していた方々です。こうやって寄り集まって、新たなグループが形成されて感慨深いです。津波前は皆さんが鍬ケ崎の住民だったという共通点があるからこそなんでしょうね。

5月 17

岩泉町「岩泉中野」「日蔭第二」2018/4/30

午前10:30- 岩泉中野

岩泉町、二日目です。宿泊しなかったので、朝早く自宅を出発しました。午前中にお邪魔するのは、岩泉駅の近隣、屋内スポーツ施設そばの中野仮設です。

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敷地内をプラプラと歩いていたら、部屋から出てきて手すりに布団をかけている住人の方と行き会い、ご挨拶いたしました。イベント?と聞かれたので、サロンの説明をしたのですがこれから客人が来るからごめんねと言われました。連休ですから、仕方がないですね。

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集会所には最初の30分にお一人が、終わる寸前にもうお一人いらっしゃいました。何かリクエストがありましたら伴奏して歌いますよ、と申し上げましたが、すべてお任せで!とのことでしたので、季節の歌をいくつか歌いました。昔のニュース映像で岩泉町の大雪の話題があったので、上映したところ

「記憶には無いけど、確かに昔は今と比べ物にならないくらい積もった」

と懐かしそうにおっしゃいました。この日はやや気温が高かったので、ちょっとだけ空気の流れを良くしようと窓を開けたのですが、さっきの住民の方(来客中)と再び目が合い

「うるさかったら言ってくださいね」

と謝ったところ

「いいのいいの、さっきから良い歌声が聞こえているから出てきたのよ。続けて」

と言われました。初めての仮設住宅で一番神経質になるのが、騒音の問題なので、この言葉にはだいぶホッとしました。ご参加のお二人からはまた来てね、と言っていただけたのもうれしかったです。

午後13:30- 日蔭第二

台風10号の傷跡が生々しく残る岩泉町の奥地、安家地区にある日蔭第二へ向かいました。移動に時間がかかるので、昼飯はコンビニで買った菓子パンです(おいしいお店がある岩泉で‥痛恨事)。

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飼い犬タンタンを空き地で散歩させてから、活動中どこに繋いでおこうかなと物色していたら、遠巻きに眺めている少女たちが目に入りました。おばあちゃんらしきご家族と一緒のようです。

「犬は好き?良かったらおやつをあげてみてね」

と声を掛けたら、姉妹たちはおっかなびっくりでなかなか近づいてきません。一番かわいがってくれたのは、おばあちゃんでした。お水もたくさん飲ませてもらって、良かったねタンタン!!

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地区の保健師さんが同席してくださったので、とても心強くありがたかったです。参加人数も、今回最多でした。体操は「東京音頭」を踊りましたが、私のしなしな具合が大いにウケたようで良かったです。

二日間、計4カ所の仮設を巡回しました。久々に、2011年当時のピリッとした感覚が蘇ってきて、初心に帰ったような気持ちです。これからできれば定期的な訪問を継続していけたらな、と思います。

5月 16

岩泉町「滝の上」「稲荷」2018/4/29

午前10:30- 滝の上

2016年8月末に発生して岩手県岩泉町を中心に甚大な被害をもたらした台風10号。一年半が経過した今でも岩泉町では自宅を流出した方々が仮設住宅での生活を余儀なくされています。我々えころんスタッフはこの日初めて岩泉町の仮設を訪問して、歌と体操のサロンを開催。音楽療法を実施して仮設住民の方々に参加していただきました。

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大型連休の初日、まだちらほらと桜の花が咲いている山間部にある滝の上仮設団地。盛岡から岩泉へ向かう一番手前の集落にあります。数年前、東日本大震災の被災地で初めて仮設住宅を訪問した日の緊張感を久々に思い出しました。果たしてだれかきてくれるんでしょうか?

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何と5名の方が参加して下さいました。まずは我々の自己紹介。それからサロンの目的や内容についてあらかじめ説明をした後に発声練習と歌唱。そして体操をしました。活動後、仮設生活で気になった体の変化について質問があり、自分でできるストレッチや体操の伝授もしました。

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片づけをしていたら、お一人の方が

「せっかく岩泉に来たんだから食べて」

と岩泉ヨーグルト(高価!!)を差し入れてくださいました。なんとありがたい!ごちそうさまでした。

午後13:30- 稲荷

小川地区の食堂でおいしいランチをいただいた後、少々離れた場所にある稲荷仮設へと向かいました。国道沿いにある、比較的若い住民が多いのかな?という雰囲気の団地です。

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しばらく待っていると、三名の方が時間過ぎに遊びにいらして下さいました。ここでも初対面の挨拶として我々の自己紹介、そしてサロンの説明を行いました。アシスタントなすちゃんの元気な体操を見て、皆さんも何だか笑顔がほころんできたのでひと安心。

皆さん、もともとはどちらに住んでいたんですか?とお聞きした際に、お一人の方が

「すぐ上流の集落だったけど、身内がその時に流されて亡くなったの‥今でも思い出すと悲しい」

とおっしゃいました。色々とお話をなさりたい雰囲気だったのですが我々も去り際だったので、すぐに次の訪問を決めてまたお会いしたいと思います。心の内を吐露してくださって、ありがとうございました。

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あ!!仮設の歌姫、奥野ひかるちゃんのポスターを発見!遠くから被災地三陸を応援して、仮設に泊まり込んだり凄い人なのですが、台風10号の被害にあった岩泉町にもいらしてくださっていたんですね、本当にありがたいです。紅白歌合戦に出場できますように!!

本当はこの日は岩泉町に宿泊したかったのですが、連休ということでどこも満杯。翌日に疲れを残さないように、自宅に戻ってしっかり休みました。